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世界の「王室」資産事情 アジアに多いリッチな国王、英国より豊かな欧州の王族とは?

2018.02.22

英国エリザベス女王が個人資産をタックスヘイブンへ投資していたことが明らかとなり、話題を呼んでいる。
世界には27の王室が存在しているが、王室の資産事情はどのようなものだろうか。

(写真=PIXTA)

伝統のある欧州の王室 エリザベス女王より豊かな王族とは?

王室と聞くと、誰しも高貴なイメージを抱くだろう。もちろんそのイメージに間違いはないが、王室の資産事情にはかなり差がある。

まず話題となった英国王室だが、米フォーブスが2016年に発表した調査によると、女王エリザベス2世の個人資産は5.3億ドルにのぼるとされる。これだけでも莫大な金額であるが、ここには国有地とみなされる資産は含まれていない。バッキンガム宮殿、ウィンザー城、ケンジントン宮殿やロンドン中心部のリージェント・ストリートなども王室保有資産とされており、これらを含めた王室全体の総資産は1兆円近くにのぼるとの見方もある。

欧州の王室ではリヒテンシュタインが異彩を放っている。小豆島とほぼ同じ面積しか持たない国だが、元首であるハンス・アダム2世の個人資産は50億ドルと見られる。世界銀行によると、同国のGDPは2014年で66億ドル。GDPの半分以上の個人資産を保有しているということだ。欧州一リッチな王族であると言われるゆえんだ。さらにリヒテンシュタイン王室は同国内の土地に加え、同国の面積を超える土地を隣国オーストリア等に保有している。同王室がハプスブルク家に仕えてきたことによるものであり、莫大な資産を保有する王室であると言える。

リヒテンシュタインよりさらに小さいモナコの王室も多くの資産を持っている。面積2キロ平方メートル、東京ディズニーリゾートとほぼ同じ面積の国だが、フォーブスによると、元首であるアルベール2世の個人資産は10億ドルと見られる。他にもカロリーナ公女やステファニー公女ら、モナコ王室には多くの資産家がいる。同王室はモナコだけでなく、フランスにも多くの土地を保有している。
また、同国の国営カジノであるカジノ・ド・モンテカルロも同王室が株式を保有しており、実質的に王室資産と言える。モナコ王室も王室全体の資産はかなりの規模にのぼると見られる。

リッチなアジアの王族 資源国の王室は裕福?

前述のフォーブスの調査で、個人資産の多い王族のトップ3はすべてアジアの国だ。

1位は2016年に死去したタイのプミポン国王こと故ラーマ9世。個人資産は300億ドルにものぼると言う。IMF(国際通貨基金)によると、2016年の同国の歳出額は約960億ドル(2018年1月11日付レートにて換算)。国家予算の3分の1にあたる資産を保有していたようだ。中国メディアの報道などによると、故ラーマ9世の遺産は日本円で6兆円規模にもなるとされており、現国王のラーマ10世も相当な資産を保有しているだろう。タイ王室の資産は王室財産管理局によって管理されているが、最近では王室の保有地を開放した大型開発も行われている。同王室は国内で約66平方キロメートルの土地を所有し、バンコクだけでも都心部を中心に10平方キロメートルにのぼると言う。リッチな王室の名に相応しい規模の不動産を所有しているようだ。

2位はブルネイのボルキア国王。資産は200億ドルとされている。IMFによると、2016年の同国の歳出額は約45億ドルであり、国家予算を4倍も上回る規模だ。豊富な天然資源から得られる収入で王室は潤っているようだ。
国王は高級車の収集家としても知られ、コレクションは5,000台超と言われる。50歳の誕生日を記念して遊園地を作り、6年間無料で開放したなど逸話には事欠かない。

3位は2015年に死去したサウジアラビアの故アブドラ国王であり、180億ドルの個人資産があったとされる。サウジアラビアの王族には他にも多くの資産家がおり、王室全体の資産は計り知れない。
中でもアルワリード王子はフォーブスの2017年世界長者番付で、資産187億ドルの世界第45位となった。同氏は自身の資産は300億ドル近くあるとフォーブスへ抗議した過去もあり、アラブ随一の大富豪にとどまらず、世界有数の大富豪と言えるだろう。現在のサルマン国王もパリの高級エリアに十数棟の不動産を保有しており、その資産価値は推定で3,500万ドルとも見られる。他にもフランスのコート・ダジュールのシャトーやスペインのコスタ・デル・ソルのマルベーリャにも宮殿を構える等、海外不動産を多く保有する。王族全体での所有不動産は計り知れない。

上位にはアラブ首長国連邦やカタール等、アジアの王族が多く入っている。特に石油等、天然資源に恵まれた国の王族が多くの資産を保有しているようだ。

貧しい王室はあるのか? 王室の抱えるさまざまな悩み

裕福な王室は多くある一方、貧しい王室はあるのだろうか。

少し前の情報ではあるが、2007年にベルギー王室が欧州最貧であると同国の地元紙が報じている。当時のベルギー国王で2013年に退位したアルベール2世の資産は約1,470万ドル(2018年1月11日付レートにて換算)と推計された。他の王室と比較すれば、その資産規模は小さい。

ただ推計資産だけでは王室の豊かさは完全には計れない。1兆円近くの資産を持つと言われる英国王だが、その維持には多くの費用が掛かっている。バッキンガム宮殿の改修には10年で約500億円が充てられる見込みで、この費用の一部を王室から拠出するよう求める声もある。

多くの国の王室は高貴なイメージの通り多くの資産を保有している。ただ王室には王室ならではの悩みや制約も多くあり、単純に資産だけを見て王室の価値を評価することはできなさそうだ。

世界の王室でも、一律に裕福というわけではないようです。重要なことは、資産をいかに運用するかということ。当社三菱地所リアルエステートサービスでは、投資家・オーナー様に向けた不動産投資・資産運用支援サービスをご提供しております。いつでもお気軽にご相談ください。