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葉山の景色に溶け込んだ美術館

神奈川県立近代美術館 葉山(略称は葉山館)は、1951年に鎌倉に開館した鎌倉館、1984年に開館した鎌倉別館に続く、三つの目の建物として2003年10月に開館したもので、設計を佐藤総合計画が手がけた。2016年に鎌倉館が閉館し、鎌倉別館は2019年まで改修休館しており、いまや葉山館が神奈川県立近代美術館の美術館活動の中核をなしている。

白い花崗石を使った建物は、高さを10m以下に抑え、周辺の環境を意識した建築となっており、「海」と「山」にきらめく「光」に象徴される、明るく開放的な空間と静謐な環境との調和に配慮された、この場所にふさわしい美術館と言える。延床面積7,111.51㎡の建物には、自然光の取り入れが可能な天井照明のある展示室1,2、海の見える展示室3など4つの展示スペース(展示室面積1,297㎡)に加え、美術図書室や講堂、レストラン、ミュージアムショップを備えている。また庭園をはじめ、美術館の入り口周辺やアプローチには野外彫刻が多数設置されている。


美術館の入口へのアプローチ。左に進むと彫刻が点在する庭園


ただの水飲み場と思って、飲もうとすると…。ホセイン・ゴルバ《愛の泉》1993-7年、2004年鋳造 ブロンズ


…受け皿に顔が彫刻されていて驚く。ホセイン・ゴルバ《愛の泉》


清水九兵衛《BELT》。駐車場を見下ろすように設置されたアルミニウムでできた巨大な作品。


地下1階にある美術図書室。半地下のため、大きな窓から緑豊かな三ヶ岡を眺められる、落ち着いた空間。

屈指の日本近代美術のコレクション

所蔵作品は14,000点(2016年3月現在)を数えており、日本近代美術の作品を中心に、西洋や中国の版画などを含め、日本の公立美術館としては有数の質と量と言って差し支えないだろう。年4回程度の企画展やコレクション展を行なうとともに、さまざまな教育普及活動のプログラムも積極的に進めるなど、美術館を楽しめるような取り組みに力を入れている。

神奈川県立近代美術館の所蔵作品にはいくつかの個人旧蔵コレクションがある。コレクターやアーティストが独自の視点で蒐集した作品群や、ある作家に関するまとまった作品・資料群など、興味深いものが多い。美術館とゆかりの深い個人コレクションとしては、1935年頃から没年の1948年まで画家として活躍した松本竣介の作品を集めたコレクションや、葉山館近くにあった自宅兼アトリエが記念館として公開されている、戦前から戦後にかけての日本画家・山口蓬春のコレクション「山口蓬春文庫と下図・素描」などがある。


企画展やコレクション展を展示している展示室


企画展は年間4回ほど開催されている。現在、彫刻家・画家・版画家として19世紀から20世紀のドイツで活躍したマックス・クリンガー(1857~1920)の版画連作を紹介する「生誕160年 マックス・クリンガー版画展」を11月5日まで開催中。写真は展示の様子


コレクション展は「1937ーモダニズムの分岐点」を11月5日まで開催中。日本の軍国主義が強まる中、モダニズムがひとつの頂点を迎えた1937年前後に焦点をあて、当時の日本の美術を紹介し、前衛美術の国際的な動向をたどる。左は村井正誠《ウルバン》1937年

美術館情報

神奈川県立近代美術館 葉山

開館時間 9:30~17:00 ※入館は16時30分まで
休館日 月曜日(ただし祝日及び振替休日の場合は開館)、展示替期間、年末年始
入館料

展覧会により異なる。各種料金、割引などについては公式ウェブサイトを参照。2017年11月3日(金・祝)「文化の日」は開催中の展覧会を無料で観覧できる。

●レストラン オランジュ・ブルー
営業時間 10:00~17:00(ラストオーダー16:30/ランチタイム11:00~15:00)
定休日 月曜日(ただし祝日及び振替休日の場合は開館)、年末年始

●ミュージアムショップ
営業時間 10:00~17:00(葉山館開館日のみ営業)

交通機関 JR横須賀線逗子駅下車。「逗子駅前」(3番のりば)より京浜急行バス「逗11、12系統(海岸回り)」で約20分で、「三ヶ丘・神奈川県立近代美術館前」下車。徒歩すぐ。
または
京浜急行新逗子駅下車。「新逗子駅前」(南口2番のりば)より京浜急行バス「逗11、12系統(海岸回り)」で約18分で、「三ヶ丘・神奈川県立近代美術館前」下車。徒歩すぐ。
住所 〒240-0111 神奈川県三浦郡葉山町一色2208-1
公式ウェブサイト http://www.moma.pref.kanagawa.jp

展覧会情報

企画展 「生誕160年 マックス・クリンガー版画展」

会期:2017年9月16日(土)~11月5日(日)

コレクション展 「1937ーモダニズムの分岐点」

会期:2017年9月16日(土)~11月5日(日)

企画展 「白寿記念 堀文子展」

会期:2017年11月18日(土)~2018年3月25日(日)

コレクション展 「冬の旅、春の声」

会期:2017年11月18日(土)~2018年3月25日(日)

美術館をさらに楽しむ情報

展覧会会期中の毎月第1日曜は「ファミリー・コミュニケーションの日」として、18歳未満のお子様連れのご家族は、割引料金(65歳以上の方を除く)で観覧できます。有料観覧券の半券利用で神奈川県立の美術館・博物館(金沢文庫、神奈川県立近代美術館 葉山、生命の星・地球博物館)の観覧料が割引になります。
また、葉山館に隣接した山口蓬春記念館、葉山しおさい公園の当日観覧券(招待券を除く)または年間入館券で企画展が割引料金で観覧できます(65歳以上を除く。コレクション展のみの観覧料には適用されません)。
このほか、「京急三浦半島1Day・2Dayきっぷ」や「江ノ電のりおりくん」などのきっぷや各種会員証をお持ちの方は企画展を割引料金で観覧できます。詳しくは窓口でおたずねください。