不動産売却

不動産売却で起こりやすいトラブルは?裁判事例や相談窓口を紹介

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不動産売却で起こりやすいトラブルは?裁判事例や相談窓口を紹介

不動産を売却するにあたり、起こりやすいトラブルを知っておきたい方もいるのではないでしょうか。

不動産売却では契約や金銭面などで、思わぬトラブルが発生する可能性があります。売却を成功させるためには、起こりやすいトラブルを把握して事前に対策することが大切です。

本記事では、不動産売却で起こりやすいトラブルを解説します。

この記事を読むと分かること
  1. 不動産売却で起こりやすいトラブル
  2. 不動産売却で起きたトラブルの裁判事例
  3. 不動産売却によるトラブルを避けるためのポイント

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契約に関する不動産売却のトラブル

契約に関する不動産売却のトラブル不動産売却の契約で起こりやすいトラブルは、以下が挙げられます。

  • 契約書や管理規約の説明が不足している
  • 不動産会社に囲い込みをされる
  • 買主に契約解除を求められる

それぞれのトラブルについて解説します。

契約書や管理規約の説明が不足している

売主と買主の間で、契約内容や管理規約に関する認識のズレからトラブルになるケースがあります。契約前に不動産会社からの説明が不十分だったり、売主自身が内容を十分に確認していなかったりすることが原因で起こりやすいトラブルです。

とくに、重要事項説明に関するトラブルが多く発生しています。公益財団法人不動産流通推進センターのデータによると、2023年度に最も相談件数が多かった不動産取引のトラブルは重要事項説明に関してでした。相談件数は66件で、全体の31.7%を占めています(※)。

マンションの管理規約でリフォームに制限があることや、売却する物件にシロアリ被害などの告知事項があることを、売主は買主に対して正確に伝える必要があります。

(※)「2025 不動産業統計集(3月期改訂)」(公益財団法人不動産流通推進センター)

不動産会社に囲い込みをされる

不動産会社に囲い込みをされることで、売主が不利益を被るケースがあります。囲い込みとは、不動産会社が売主と買主の双方から仲介手数料を得るために、意図的に他の不動産会社を通しての購入を妨害する行為です。

たとえば、仲介を依頼された不動産会社が、物件に対して他社から問い合わせがあってもすでに購入希望者がいる、内見不可などと嘘をついて物件情報を隠し、自社で買主を見つけようとするケースです。囲い込みをされると売却活動が長引いたり、本来よりも安い価格でしか売れなかったりする可能性があります。

トラブルを避けるには担当の不動産会社が適切な売却活動を行っているか、定期的に確認することが大切です。

買主に契約解除を求められる

契約が成立した後に買主から契約の解除を求められるケースもあります。とくに、買主が住宅ローンを利用する場合や、売却後に物件の欠陥が発見された場合に起こりやすいトラブルです。

たとえば、買主が住宅ローンの審査に通らなかった場合、売買契約でローン特約を定めていると違約金なしで契約を解除できます。

契約解除を求められると別の買主を探さなくてはならないため、計画通りに売却を進められない可能性があります。

金銭面に関する不動産売却のトラブル

金銭面に関する不動産売却のトラブル金銭面に関する不動産売却のトラブルには、以下が挙げられます。

  • 査定額と実際の売却価格に大きな差がある
  • 強引に勧誘され相場よりも安い買取価格で売却する
  • 法外な仲介手数料や広告料を請求される

それぞれのトラブルについて解説します。

査定額と実際の売却価格に大きな差がある

不動産会社の査定額が、実際の売却価格と大きくかけ離れていることがあります。不動産会社が契約の獲得を目的として、意図的に高い査定額を提示する悪質なケースがあるからです。

また、地域の不動産情報に精通しておらず、正確な査定額を算出できない場合もあります。査定額から適正な売り出し価格を設定できないと、割高な物件だとして買主に敬遠されたり、相場よりも安い金額で売却し損をしたりする可能性があるでしょう。

実際、株式会社NEXERとTAQSIE(タクシエ)が実施した調査では、不動産売却経験者の55.1%が、査定額と実際の売却額に差があったと回答しています。

出典:「【不動産売却経験者に聞く】55.1%が査定額と実際の売却額に「差があった」その理由とは?」(PR TIMES)

査定額と実際の売却額に差があった方の66.8%が、査定額より安い価格で売却していました。

出典:「【不動産売却経験者に聞く】55.1%が査定額と実際の売却額に「差があった」その理由とは?」(PR TIMES)

適正な売り出し価格を設定するためには、複数の不動産会社に査定を依頼して相場を把握しておくことが大切です。

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強引に勧誘され相場よりも安い買取価格で売却する

不動産売却を進めている中で不動産会社から強引な勧誘をされ、相場よりも安い買取価格で売買契約をしてしまうトラブルがあります。「仲介では買主が見つからない」「他の不動産会社に買取を依頼しても価格は変わらない」などの嘘をつき、長時間にわたる勧誘をしてくる悪質なケースもあります。

買主が宅地建物取引業者である不動産会社の場合、契約後にクーリング・オフはできません(※)。解約を申し出ると違約金を請求される場合があります。

買取を依頼する場合は、安易に契約を結ばずに複数の不動産会社に相談する、納得できないことや不明点があれば解決するまで契約しないなどの対応を徹底しましょう。

(※)「高齢者の自宅の売却トラブルにご注意ください!」(国土交通省)

法外な仲介手数料や広告料を請求される

法律で定められた仲介手数料の上限を超えた金額や、不当な広告料を不動産会社が請求する悪質なケースがあります。仲介手数料の上限は宅地建物取引業法で、以下のように定められています。

売却価格

上限額(税込)

200万円以下の部分

5.5%

200万円超~400万円以下の部分

4.4%

400万円超の部分

3.3%

参考:「消費者の皆様向け 不動産取引に関するお知らせ」(国土交通省)

不動産の売却価格から仲介手数料の上限額を算出し、上限を超えていないか確認しましょう。

また、チラシやインターネット広告などにかかる一般的な広告料は、仲介手数料に含まれます。別途請求されていないか確認しましょう。

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建物や土地に関する不動産売却のトラブル

建物や土地に関する不動産売却のトラブル建物や土地に関する不動産売却のトラブルには、以下が挙げられます。

  • 売却後に物件の瑕疵(かし)が見つかる
  • 境界線が確定していない

それぞれのトラブルについて解説します。

売却後に物件の瑕疵(かし)が見つかる

売却後に物件の瑕疵(不具合や欠陥)が見つかり、契約不適合責任に問われるトラブルがあります。瑕疵に該当するケースは、以下のとおりです。

瑕疵の種類

内容

具体例

物理的瑕疵

物件にある物理的な瑕疵

・シロアリの食害

・雨漏り

・壁のひび割れ

法律的瑕疵

法律や条例の制限により、契約の目的を達成できないこと

・防災設備が設置されていない

・接道義務を満たしていない

など

心理的瑕疵

物件内や周辺で起きた、買主に心理的な抵抗を与える要因

・過去に室内で自殺や孤独死があった

・物件周辺で放火事件が起きた

環境的瑕疵

物件周辺における環境上の問題

・近隣の騒音

・ごみ焼却場の異臭

物理的な欠陥や不具合だけでなく、心理的な抵抗を与える要因や物件周辺における環境上の問題も瑕疵に該当します。売主が瑕疵を把握していなかったとしても、責任を問われる可能性があります。

境界線が確定していない

売却する土地の境界線が曖昧で、トラブルに発展するケースもあります。境界線が確定していないと近隣住民との間で境界を巡る争いが起きる可能性があり、買主は安心して土地を利用できません。

塀やフェンスが正しい境界線上にない、境界標識がないなどの状況だと、買主は住宅の建て替えや増築ができず土地の活用に支障をきたすことがあります。

売却前に土地家屋調査士による測量を行い、境界確定図を作成して買主に提示しましょう。

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不動産売却で起きたトラブルの裁判事例

不動産売却のトラブルは、裁判に発展するケースもあります。ここでは、実際に不動産売却で起きたトラブルの裁判事例を紹介します。

売買契約の締結が認められなかった事例

売買契約が成立しているか否かが争われた事例です。

ある不動産売買において売主は買主と交渉を進め、売買代金や手付金額について合意しました。買主は署名・押印済みの契約書を売主に送付しましたが、後日取引の延期を申し出ます。

売主は売買契約が成立しているのにもかかわらず、買主から一方的に契約破棄の申し出があったとして、手付金相当額1,500万円および遅延損害金の支払いを求めました。

しかし、裁判所は以下の理由から売買契約が成立していたとは認めず、売主の請求を棄却しました。

  • 手付金が支払われていなかった
  • 売主が記名押印した契約書が買主に交付されていなかった
  • 双方から契約を解除する明確な意思表示がなかった

本判決は、手付金の授受が契約成立の判断基準となることを示しています。

参考:「RETIO判例検索システム」(一般財団法人不動産適正取引推進機構)

建物の瑕疵を故意に隠し損害賠償責任に問われた事例

築42年の一戸建て住宅を不動産投資目的で購入した買主が、売主の不法行為を理由とする損害賠償を求めた事例です。

売主は、築42年の一戸建てに雨漏りがあると知りながら不動産会社と買主に告知せず、買主と売買契約を締結していました。裁判所は、売主が物件の資産価値を大きく左右する事実を故意に隠していたことは詐欺に当たると認定し、売主に対して約404万円の損害賠償を命じました。

本判決は、売主が物件の不具合を故意に隠した責任を重く問うものとなります。

参考:「RETIO判例検索システム」(一般財団法人不動産適正取引推進機構)

不動産売却でトラブルが起きた際の相談窓口

不動産売却でトラブルが起きた際の相談窓口には、以下が挙げられます。

買主とトラブルになった際は、まずは不動産会社の担当者に相談しましょう。不動産会社の対応に不信感がある場合は、国民生活センターや不動産業界団体の相談窓口などの第三者機関に相談すると、中立的な立場から専門家がアドバイスをしてくれます。

法的なトラブルに発展した場合は、弁護士や司法書士などの専門家に依頼しましょう。

不動産売却によるトラブルを避けるためのポイント

不動産売却によるトラブルを避けるためのポイント不動産売却によるトラブルを避けるためのポイントは、以下のとおりです。

  • 売買契約書の内容を細かく確認する
  • 信頼できる不動産会社に売却を依頼する

それぞれの内容を解説します。

売買契約書の内容を細かく確認する

トラブルを避けるためには、売買契約書の内容を細かく確認することが重要です。売買契約書は、売主と買主の間の約束事を定めた法的拘束力をもつ書類だからです。

引き渡し日や売却価格だけでなく、契約不適合責任の範囲や特約なども必ず把握しておく必要があります。また、不動産会社の担当者が説明した内容がすべて正しく記載されているかも確認し、記載漏れがないようにしましょう。

信頼できる不動産会社に売却を依頼する

トラブルなく不動産を売却するためには、信頼できる不動産会社に売却を依頼することも重要です。誠実な不動産会社は物件の囲い込みをせず、広範囲で買主を探してくれます。また、法外な仲介手数料を請求することもないでしょう。

信頼できる不動産会社であるかを見極めるために、以下のような点を確認しましょう。

  • 査定額の根拠を明確に説明できるか
  • 疑問点をすぐに解決してくれるか
  • 親身に相談にのってくれるか

複数の会社に査定を依頼し、対応の丁寧さや売却戦略の内容などを比較して不動産会社を選びましょう。

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不動産売却時に発生したトラブルは裁判に発展することもあるため、トラブルを未然に防ぐための対策が必要です。

契約の際には、売買契約書の内容を細部まで確認しましょう。契約不適合責任を問われるリスクが抑えられます。また、安心して取引を進めるためには、信頼できる不動産会社を選ぶことも大切です。親身になってサポートしてくれる不動産会社に売却を依頼し、トラブルを回避しましょう。

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落合 晃
三菱地所リアルエステートサービス 新事業推進部  「不動産売却マスター」編集長 【保有資格】宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、衛生管理者、ファイナンシャルプランナー3級 2008年入社。人事部門で福利厚生制度などの企画運営、住宅賃貸部門でタワーマンション営業所長、高級賃貸マンション企画などを経て、2018年より経営企画部で主に事業開発を担当し、複数の新規事業立上げに従事。2020年度三菱マーケティング研究会ビジネスプランコンテスト最優秀賞受賞。「TAQSIE」では初期構想から推進役を担い、現在もプロジェクト全般に関わっている。 「不動産の売却に特化した情報を発信する『不動産売却マスター』編集部です。不動産の売却や買取をスムーズに進めるポイントや、税金、費用などをわかりやすく解説します」
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