マンション売却で手元に残る金額を把握したいものの、シミュレーション方法がわからず悩んでいる方もいるでしょう。
マンション売却時、売却価格がそのまま手取り額になるわけではありません。手取り額をシミュレーションする際は、売却にかかる費用や住宅ローン残債、利用できる特例などを反映して計算する必要があります。
この記事では、マンション売却時における手取り額のシミュレーション方法を解説します。
- この記事を読むと分かること
-
- マンション売却時の手取り額をシミュレーションする手順
- 所有期間別の手取り額シミュレーション例
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マンション売却時の手取り額をシミュレーションする手順

マンション売却時に手元に残る金額の目安は、売却価格から住宅ローン残債額、売却にかかる諸費用、各種税額を差し引いて算出します。
マンション売却時の手取り額=売却価格-住宅ローン残債額-売却にかかる諸費用-各種税額 |
具体的なシミュレーション手順は、以下のとおりです。
- 売却見込み額を調べる
- 住宅ローン残債額を確認する
- マンション売却にかかる費用を見積もる
- 利用できる特例を確認する
- 税額を計算する
- 手取り額を計算する
それぞれの手順について解説します。
1.売却見込み額を調べる
マンション売却時の手取り額をシミュレーションする際は、まず売却予定のマンションの売却見込み額を調べます。
売却見込み額を調べるには、国土交通省の不動産情報ライブラリや、不動産流通機構が運営するREINS Market Informationを活用するとよいでしょう。物件がある地域や築年数、間取りなどの物件情報を入力すると、類似物件の成約価格が表示されるため、おおよその売却価格を把握できます。
また、不動産会社に机上査定や訪問査定を依頼して、売却価格の目安を知る方法もあります。
査定方法 | 概要 |
|---|
机上査定(簡易査定) | 物件の所在地や築年数、類似物件の成約事例などのデータをもとに売却見込み額を算出する方法 |
訪問査定 | 不動産会社の担当者が現地を訪問し、建物の状態や周辺環境を直接確認して売却見込み額を算出する方法 |
売却見込み額をすぐに把握したい場合は、Web上で物件情報を入力するだけで、早ければ即日に査定結果が得られる机上査定が向いています。一方、より精度の高い売却見込み額を知りたい場合は、訪問査定を依頼するとよいでしょう。
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2.住宅ローン残債額を確認する
次に、住宅ローン残債額を確認します。住宅ローン残債は売却価格から一括返済するのが原則であるため、住宅ローン残債額を把握しておかないと手取り額を正確に算出できなくなります。
住宅ローン残債額は、以下などから確認が可能です。
- 金融機関から郵送される残高証明書または返済予定表
- インターネットバンキングの返済残高ページ
- 金融機関の窓口
- コールセンターに問い合わせ
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3.マンション売却にかかる費用を見積もる
マンション売却時に発生するおおよその費用を見積もります。主な費用は、以下のとおりです。
費用項目 | 概要 | 金額の目安 |
|---|
仲介手数料 | 仲介で売却が成立した場合に不動産会社に支払う手数料 | 上限額=(売却価格×3%)+6万円+消費税 |
住宅ローン一括返済手数料 | 住宅ローン残債を一括返済する際にかかる手数料 | 5,000〜3万円 |
司法書士への依頼料 | 抵当権抹消登記や相続登記を司法書士に依頼した際にかかる費用 | 5,000〜1万円 |
引越し費用 | 新居への引越しを業者に依頼する場合にかかる費用 | 6.5万~数十万円 |
ハウスクリーニング費用 | 売却するマンションの清掃を清掃業者に依頼する場合にかかる費用 | 2万〜10万円 |
仲介手数料の目安額は、売却見込み額をもとに計算します。
引越し費用は、荷物量や新居までの距離、引越し時期によって金額が変動するのが一般的です。また、ハウスクリーニング費用は、清掃範囲によって金額差があります。それぞれの費用の目安を知りたい場合は、見積もりを依頼するとよいでしょう。
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4.利用できる特例を確認する
マンション売却時に利用できる特例を確認しましょう。特例を適用できれば、譲渡所得税が軽減され、最終的な手取り額が変わるからです。
居住用不動産の売却時に利用できる主な特例は、以下のとおりです。
特例の種類 | 概要 |
|---|
3,000万円特別控除の特例(※1) | 居住用の不動産を売却する際に、譲渡所得から最大3,000万円を控除できる特例 |
軽減税率の特例(※2) | 所有期間が10年以上の居住用の不動産を売却する際に、通常より低い税率で譲渡所得が課税される特例 |
特例には適用要件が設けられているため、国税庁のホームページで確認しておきましょう。
(※1)「マイホームを売ったときの特例」(国税庁)
(※2)「土地や建物を売ったとき」(国税庁)
5.税額を計算する
売却時にかかる税額を計算します。マンション売却時にかかる税金は、以下のとおりです。
印紙税と登録免許税は金額が僅少であるため、手取りに大きく影響する譲渡所得税だけ計算すれば、おおよその手取り額を把握できます。
譲渡所得税とは、不動産の売却で譲渡所得(売却益)が出た際に課税される税金です。譲渡所得税額を把握するには、まず譲渡所得額を算出する必要があります。譲渡所得額と譲渡所得税額は、以下の計算式で求めます。
・譲渡所得額=売却価格-(取得費+譲渡費) ・譲渡所得税額=(譲渡所得額-特別控除)×税率 |
参考:「土地や建物を売ったとき」(国税庁)
取得費とは、売却するマンション(不動産)を購入するためにかかった費用の合計額です。取得費が不明な場合は、売却価格の5%を概算取得費として計算できます(※)。
税率は、売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超えているかどうかで異なります。
所有期間 | 税率 |
|---|
5年以下(短期譲渡所得) | 39.63% |
5年超(長期譲渡所得) | 20.315% |
参考:「土地や建物を売ったとき」(国税庁)
所有期間によって適用される税率が大きく異なるため、所有期間をよく確認したうえで税額を計算しましょう。
(※)「取得費が分からないとき」(国税庁)
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6.手取り額を計算する
それぞれの概算を把握したら、以下の計算式を用いてマンション売却時の手取り額を算出します。
マンション売却時の手取り額=売却価格-住宅ローン残債額-売却にかかる諸費用-各種税額 |
手取りの目安額を把握できれば、売却後の資金計画を立てやすくなるでしょう。
マンション売却における手取り額のシミュレーション例

マンション売却で手取り額がどれくらいなのかを把握するために、以下3つのケースでシミュレーションします。
- 所有期間3年で居住用マンションを売却する場合
- 所有期間7年で事業用マンションを売却する場合
- 所有期間15年で居住用マンションを売却する場合
なお、今回のシミュレーションでは、税額が比較的少額である印紙税と登録免許税は割愛します。
所有期間3年で居住用マンションを売却する場合
以下の条件での手取り額を見ていきましょう。
- 売却価格:4,200万円
- 取得費:4,000万円
- 譲渡費:150万円
- 住宅ローン残債:3,700万円
- 所有期間:3年(短期譲渡)
- 3,000万円特別控除:適用
まず、譲渡所得額を算出します。
4,200万円-(4,000万円+150万円)=50万円(譲渡所得額) |
次に、譲渡所得額から3,000万円の特別控除を差し引きます。今回のケースでは、3,000万円特別控除が適用されるため、譲渡所得が0円となり課税されません。よって手取り額は、350万円(4,200万円ー3,700万円ー150万円)となります。
所有期間7年で事業用マンションを売却する場合
以下の条件で手取り額がいくらになるのかシミュレーションします。
- 売却価格:4,200万円
- 取得費:4,000万円
- 譲渡費:150万円
- ローン残債:3,550万円
- 所有期間:7年(長期譲渡)
- 3,000万円特別控除:なし
今回のケースでは、譲渡所得税が約10.2万円かかります。
・4,200万円-(4,000万円+150万円)=50万円(譲渡所得額) ・50万円×20.315%=約10.2万円(譲渡所得税額) |
事業用マンションの売却には3,000万円特別控除が利用できないため、譲渡所得の50万円全額に税率を乗じます。
売却価格から譲渡所得税と前提条件の諸費用を差し引くと、手取り額は489.8万円(4,200万円-3,550万円-150万円-10.2万円)となります。
所有期間15年で居住用マンションを売却する場合
以下の条件での手取り額を見ていきましょう。
- 売却価格:4,200万円
- 取得費:不明
- 譲渡費:150万円
- 住宅ローン残債:3,200万円
- 所有期間:15年(軽減税率適用)
- 3,000万円特別控除:適用
今回のケースでは取得費が不明であるため、210万円(4,200万円×5%)を概算取得費として、譲渡所得税を計算します。
・4,200万円-(210万円+150万円)=3,840万円(譲渡所得額) ・(3,840万円-3,000万円)×14.21%(軽減税率)=約119.4万円(譲渡所得税額) |
売却価格から譲渡所得税と前提条件の諸費用を差し引くと、手取り額は730.6万円(4,200万円-3,200万円-150万円-119.4万円)となります。
マンション売却時の手取り額をシミュレーションして資金計画を立てよう
マンション売却時の手取り額を計算する際は、住宅ローン残債や売却にかかる諸費用などを把握しておく必要があります。これらを考慮せずに計算すると、想定していた金額と実際の手取り額に大きな差が生じることがあります。
また、特例を利用できるかどうかでも手取り額は変動するため、特例の適用要件も確認し、できるだけ正確な金額で計算することが重要です。マンション売却時の手取り額をシミュレーションして、売却後の資金計画を立てましょう。
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「不動産売却マスター」編集長
【保有資格】宅地建物取引士、賃貸不動産経営管理士、衛生管理者、ファイナンシャルプランナー3級
2008年入社。人事部門で福利厚生制度などの企画運営、住宅賃貸部門でタワーマンション営業所長、高級賃貸マンション企画などを経て、2018年より経営企画部で主に事業開発を担当し、複数の新規事業立上げに従事。2020年度三菱マーケティング研究会ビジネスプランコンテスト最優秀賞受賞。「TAQSIE」では初期構想から推進役を担い、現在もプロジェクト全般に関わっている。
「不動産の売却に特化した情報を発信する『不動産売却マスター』編集部です。不動産の売却や買取をスムーズに進めるポイントや、税金、費用などをわかりやすく解説します」
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