家を売るときには、不動産会社に買主を探してもらう「仲介による売却」を思い浮かべがちですが、不動産会社に直接買い取ってもらう「買取による売却」という方法もあります。売却の選択肢を増やすためには、仲介だけではなく買取も視野に入れるのがおすすめです。
この記事では、仲介による売却と買取による売却の違い、どのようなケースでどちらを選ぶとよいのかなどを解説します。家を売るときのポイントや、実際に家を高く売った人の体験談もご紹介しますので、家の売却の成功にぜひお役立てください。
「家を売りたいけど、何から始めれば良いのか分からない」という方は、まず売却のプロに無料査定を依頼しましょう。
簡単にいうと不動産買取と仲介ってどう違うんですか?
簡単にいうと、買い手が違います!
買取は不動産会社が直接買い取る方法で、仲介は不動産会社が第三者との間を取り持って売却する方法です。早く確実に売りたいなら買取、高く売りたいなら仲介が向いていると思います。
本記事では、より詳しく説明しますのでぜひ最後まで読み進めてみてください!
この記事の監修者
村本健次
合同会社 村本不動産鑑定士事務所
[保有資格]
不動産鑑定士、測量士補、2級ファイナンシャル・プランニング技能士
民間最大手不動産鑑定会社にて20年以上勤務。借地権や底地、賃料などの権利関係や溜池、レジャー施設といった特殊な鑑定評価業務、都市再開発事業や土地区画整理事業などの大規模公共事業にかかわるコンサルティング業務、公共用地買収評価業務、固定資産税評価関連業務などに従事。2012年より独立し、地価公示や相続税路線価評価、固定資産税評価といった各種公的評価のほか、賃料評価や係争事件関連評価を中心に活躍。
(監修日:2025年10月15日)
家を売りたくなったらタクシエ
三菱地所リアルエステートサービスが
あなたのエリアで実績の多い不動産会社をご紹介!
チャットで完結OK!
しつこい営業電話はありません!
家を売る基本的な流れを理解する
家を売るときには、以下のような流れで進むのが基本です。
関連記事:
家を売却する方法は?流れや必要書類、かかる税金を解説
一戸建ての売却の流れは?家を売る方法・手順を紹介
家を売る方法を徹底解説!流れや費用、不動産会社の探し方は?【完全版】
STEP1.不動産会社の査定を受ける
家がいくらで売れる可能性があるのかを把握するために、不動産会社の査定を受けます。
まずは築年数や立地条件など書類上の情報から査定価格を出す「机上査定」を受け不動産会社を絞り込み、実際に物件を見に来て正確な査定額を出す「訪問査定」を受けるのが一般的です。
「買取による売却」を選ぶ場合、STEP2、STEP3はスキップします。
関連記事:一戸建ての査定価格の算出方法|査定の流れと査定額を上げるためのポイントを解説!
不動産の査定は複数社に依頼して比較することが重要です。一般的に最低3社以上、多い人は4〜5社の査定を受けることが推奨されています。
複数の不動産会社の査定を比較することで、査定価格の幅や会社ごとの対応の違いが分かり、自分にとって最適な売却戦略を立てやすくなります。
STEP2.媒介契約を結ぶ
不動産会社に主に個人の買主を探してもらう「仲介による売却」を選ぶ場合、媒介契約を結びます。媒介契約には複数の不動産会社と契約する一般媒介契約と、1社とのみ契約する専任媒介契約・専属専任媒介契約があります。
広く集客したい場合は一般媒介契約を、1社と信頼関係を築き二人三脚で売却に取り組みたい場合は専任媒介契約・専属専任媒介契約を結ぶのが一般的です。
関連記事:媒介契約の3種類とは?特徴を比較解説|不動産取引の基礎知識
STEP3.売却活動をおこなう
不動産会社のサイトやポータルサイトに物件情報を掲載するなどし、買主を探します。購入希望者が現れたら、実際に物件を見に来る内覧に対応が必要です。
買主との条件交渉がおこなわれ、内容に合意したら売買契約へと進みます。
不動産を売り出しても「購入希望者が現れない」「内覧が全然発生しない」場合の対応は大きく以下の7つが考えられます。
1.売り出し価格の見直し
2.不動産会社を変更する
3.担当営業マンの変更依頼
4.専任媒介契約に切り替える
5.物件のリフォームやクリーニングを行う
6.一時的に市場から引き上げて再戦略を練る
7.業者への買取依頼を検討する
これらの対策を不動産会社と相談しながら実施することで、買い手が見つかる可能性を高められます。
STEP4.売買契約を結ぶ
買主と売買契約を締結します。売買契約締結時には、売却価格の5〜10%程度の手付金を受け取り、仲介による売却では不動産会社に仲介手数料の半額を支払うのが一般的です。
STEP5.決済・引き渡しをおこなう
売買契約締結時に取り決めた日に、決済・引き渡しをおこないます。買主(買取の場合は不動産会社)から売却代金の残金を受け取ります。仲介での売却の場合は不動産会社に仲介手数料の残りの支払いが必要です。
物件の鍵を引き渡し、所有権移転登記の手続きが進められます。
売却の流れが段階的に分かれていて、何をすればいいのかが少しわかりやすくなりました!
それはよかったです!買取だとSTEP2「媒介契約を結ぶ」STEP3「売却活動をおこなう」がスキップできるので早く取引をしたい人には”買取”が向いてます!
家を売る方法は「仲介」による売却と「買取」による売却の2種類
最初にお伝えしたとおり、家を売る方法には「仲介」による売却と「買取」による売却の2種類があります。


「仲介」による売却とは、不動産会社に買主(主に個人)を探してもらって売却する方法です。対して「買取」による売却とは、不動産会社に買主となってもらい、直接買い取ってもらう手法です。
両者のもっとも大きな違いは、売却のスピードです。
先ほど確認した流れは「仲介」による売却の一般的な流れです。買取の場合、買主を探す必要がありません。そのため「STEP2.媒介契約を結ぶ」「STEP3.売却活動をおこなう」が省略され、スピーディーに進みます。
次章から、「仲介」による売却と「買取」による売却の違いと選び方を詳しく解説します。
関連記事:一軒家(一戸建て)は買取と仲介どちらで売るべき?価格相場や査定の依頼先を紹介
家を”高く”売るなら「仲介」による売却

「仲介」による売却は、不動産会社と媒介契約を結んで主に個人の買主を探してもらう、ごく一般的な不動産売却の方法です。家の売却を考える人の多くがイメージするのは、仲介による売却であることがほとんどです。
買取と異なり買主を探す時間が必要になるので、売却まで3カ月から6カ月程度かかるのが一般的です。その代わり、市場相場に近い価格で売れる可能性があるため、家を「高く」売りたい場合は「仲介」が選ばれる傾向があります。
「仲介」による売却のメリット・デメリット
仲介による売却の最大かつ唯一ともいえるメリットは、売り急がないため相場に近い価格で売れる可能性があることです。納得いく価格で購入してくれる買主が見つかるまで、いくらでも時間をかけられます。
その反面、いくら時間をかけても希望価格で購入してくれる買主が見つからないリスクがあるのが仲介のデメリットです。仲介による売却の平均期間は3カ月〜6カ月といわれていますが、物件によってはもっと長くかかることも考えられます。
不動産会社に仲介を依頼するため仲介手数料がかかること、物件を引き渡したあとに瑕疵(かし=不具合)が見つかった場合に修繕や契約解除を求められる可能性がある(契約不適合責任を負う)のもデメリットです。
仲介は高値売却を目指しつつ、時間や手間をかけても良い人に向いており、短期売却や手間軽減を重視する人にはあまり向いていません。
仲介は複数の買主にアピールでき、市場価格に近い価格で売れる可能性があるため、「できるだけ高く売りたい」「時間に余裕がある」「売却が初めてで専門的なサポートが欲しい」といった人に適しています。また、内覧の反応をもとに価格調整を行うなど、市場の動きを反映した売却も可能です。
一方、「すぐに現金化したい」「売却活動に時間を割けない」「仲介手数料を節約したい」「プライバシーを重視したい」という人には向きません。仲介はサポートが手厚い反面、売却までに時間と手間がかかる点を理解して選ぶことが大切です。
「担当者紹介サービス」を活用する
「仲介」による売却を成功させるポイントは、「担当者紹介サービス」を活用することです。
仲介による売却では、一括査定サイトの活用が盛んです。一括査定サイトとは、売りたい物件の情報を登録すると、複数の不動産会社から一度に査定を受けられるサービスです。
しかし一括査定サイトでは、不動産会社は選べても「担当者」は選べません。不動産売却においては「誰が担当するか」がもっとも重要です。 三菱地所グループが運営するTAQSIE(タクシエ)が2023年6月に実施した調査でも、不動産売却経験者の57.9%が、「仲介担当者の実績はとても重要」と回答しています。

出典:【不動産売却】経験者の92%が、仲介担当者の実績は「重要だと思う」(日本トレンドサーチ)
例えばTAQSIE(タクシエ)の「なっとく提案売却コース」では、売りたい家の情報を登録すると、対象エリア内での実績上位3名の担当者が自動でマッチングされます。チャットで相談しながら最終的に仲介を依頼する担当者を選べるので、ミスマッチがないのも安心です。
家を”早く”売るなら「買取」による売却

「買取」による売却は、不動産会社に買主になってもらい、直接売買契約を結ぶ方法です。
買取はリフォームしての再販が目的となるため、売却価格は仲介よりも安くなる傾向があります。しかし仲介と異なり買主を探す時間が不要となるので、迅速に売却できることが特徴です。
そのため買取は、家を「早く」売りたい方に選ばれる傾向があります。
関連記事:家の買取とは?相場や査定を依頼する会社の探し方、高額買取のポイントなどを解説
「買取」による売却のメリット・デメリット
買取による売却の最大のメリットは、スピーディーに現金化できることです。仲介のように、何か月も時間をかけて買主を探す必要もなく、また「いつ売れるのか」「本当に売れるのか」と気を揉む必要もありません。
買主が不動産会社であるため、仲介のように内覧(購入希望者が実際に家を見に来るイベント)に対応する手間も時間も不要です。また売却活動をおこなわないので、人に知られることなく売却を終えられます。
買取のデメリットのひとつは、仲介と比較すると売却価格が低くなる可能性があることです。買取は再販を目的としているため、買取後のリフォームにかかる費用や再販できるまでの維持・管理費などを差し引く必要があるからです。
ただし立地条件や物件の状態などによっては、大きく値が下がらないケースもあるので一概にはいえません。まずは査定をうけてみることをおすすめします。
関連記事:不動産買取の注意点は?よくあるトラブルや買取業者の選び方を解説
買取は、売却スピードや手間の少なさを重視する人、または築年数が古く売れにくい物件を所有する人に向いています。不動産会社が直接買い取るため、内覧や広告活動が不要で、契約までが早く、プライバシーも守りやすいのが特徴です。築古やリフォームが必要な物件でもスムーズに現金化でき、売却後のトラブルや責任を避けたい人にも適しています。
一方で、買取価格は市場相場の6〜8割程度に下がることが多く、価格交渉の余地も限られます。そのため「できるだけ高く売りたい」「価格交渉を重ねて納得して売りたい」「状態の良い物件をじっくり売り出したい」といった人には不向きです。買取はスピードと安心感を重視した選択肢であり、高値売却よりも確実・迅速な取引を優先したい人におすすめです。
“買取専門の一括査定サイト”を活用する
「買取」による売却を成功させるポイントは、「買取専門の一括査定サイト」を活用することです。
買取は仲介と異なり、「査定価格=売却価格」となるため、高値買取を希望するなら複数社の査定額を比較することが重要です。しかし買取できる不動産会社は少ないため、一般の不動産一括査定サイトは「仲介メイン」としているところがほとんどです。
そのため「査定を申し込んだら仲介の価格を出された」といったケースが少なくありません。その場合、再度査定を取り直す手間がかかり、スピーディーな売却からは遠のいてしまいます。
その点、買取専門の一括査定サイトなら、そのような心配がありません。例えば日本でも珍しい買取専門の一括サイト「TAQSIE(タクシエ)」の「スピード売却コース(買取)」なら、物件情報を登録すると、対象エリアでの買取実績上位3社(最大5社)に自動で査定を申し込めます。
査定結果は3日以内に出されるので、「いつ結果がでるの?」とイライラする必要もありません。3日後には、出された査定額を比較して、もっとも高い査定額を出した会社に本格的な訪問査定を依頼し迅速に売却へと進めます。
家を売るときのポイント

家を売るときに押さえておきたいポイントを解説します。
複数の査定金額や売却プランを比較する
家を売るときには、複数社の査定金額を比較することがもっとも大切です。その際、「仲介」による売却だけでなく、「買取」による売却も視野に入れることをおすすめします。
仲介で出される価格はあくまでも「3カ月程度で売れると考えられる見込み額」であり、確約された売却額ではありません。なかなか売れなければ値を下げることも考えられ、その間の維持管理費がかかります。
そのようなときでも買取価格が念頭にあれば、「早く売ったほうがかえって得なのでは」「心理的に楽なのでは」など選択肢が増えます。仲介だけに固執せず、買取の査定も受けてみるとよいでしょう。
売却相場を把握しておく
査定を受ける前に、家の売却相場を把握しておくことも大切です。相場価格を知らなければ、不動産会社から出される査定価格が妥当なものであるのか判断できないためです。
買取価格は相場価格よりも低くなる傾向があるものの、あまりにかけはなれているようなら理由を聞くこともできます。
家の相場を調べる方法は、こちらの記事で詳しく紹介しているのでご参考にしてください。
関連記事:不動産の売却相場の調べ方|購入価格・エリア・築年数など9つの方法
住宅ローンが残っていても家は売れるということを知っておく
「住宅ローンが残っていると売れない」と思っている人も多いようですが、住宅ローンが残っていても家を売ることはできます。ただし売却代金や手持ちの預貯金で残債を一括返済できることが条件です。
住宅ローンが残っている家には、万一返済が滞ったときに備え、金融機関が担保とするための「抵当権」がついています。売却に際しては、抵当権を抹消することが条件となっており、そのためには住宅ローンを完済する必要があるのです。
住宅ローンが残った家の売却については、残債を把握したうえで不動産会社に相談することをおすすめします。
関連記事:住宅ローンがあるけど引っ越したい!3つの選択肢と売却方法も伝授
内覧時には家を綺麗にしておく
仲介による売却では、購入希望者が実際に家を見に来る内覧がおこなわれます。内覧は家の購入を迷っている人が、購入意思を固める重要なイベントです。「この家を買いたい!」と思ってもらえるよう、内覧時には念入りに掃除をし、好印象を残す努力が必要です。
なお、買取においては内覧はないため、そのような手間をかける必要はありません。買取はリフォーム再販が前提となり、不動産のプロが目利きをするので、内装の汚れは大きく影響しないためです。家の劣化が気になる場合は、買取を検討するのもおすすめです。
内覧の大切さを改めて実感しました。掃除をしっかりしないとですね!
そうですね!内覧は家を売るときの大きなポイントなので、掃除をしっかりして家をきれいに見せることが大事です。清潔感があると買いたいという気持ちを強くさせることができますよ。細かい部分にも気を使うと、より良い印象を与えられるかもしれませんね!
関連記事:家を高く売却したい!準備から内覧当日まで対策のコツを解説
家を高く売った人の体験談

実際に家を高く売った人は、どのような感想を持たれたのでしょうか?ここではTAQSIE(タクシエ)を利用して家を売却したIさんご夫妻の体験談をご紹介します。
70代のIさんご夫妻は、ご両親から相続した新宿区内の土地付き一戸建てを売却しました。相続した家が築50年と古く、当時の住宅性能ゆえ断熱性が低く、快適に暮らせないと感じたことが、売却しての住み替えに至った理由です。査定は担当者を紹介してもらえるというシステムに魅力を感じ、タクシエを活用。マッチングされた5名の担当者とのやりとりは、すべてチャットでスムーズに進められました。最終的に、提案内容がもっとも具体的で、担当者の信頼性が高いと感じた会社に売却を依頼しました。
その結果よい買主を紹介され、100%満足のいく売却を実現。誠実な買主さんにいい条件で売れたので、担当者に感謝しているそうです。
この事例についてもっと詳しく
タクシエを通じていい仲介担当者といい買主さんに巡り合い、100%満足しています
その他の体験談はこちらからご覧いただけます。
成約した喜びの声 タクシエ体験談
まとめ

家を売るときには、「高く」売りたいのか「早く」売りたいのかによって売却方法を選ぶことが、希望の売却を実現するポイントです。
TAQSIE(タクシエ)では、仲介担当者とマッチングし高額売却を目指す「なっとく提案売却コース」と、買取実績が豊富な会社だけから査定を受けられる「スピード売却コース」を提供しています。「高く」売りたい方にも「早く」売りたい方にも誠実にご対応いたしますので、ぜひ利用をご検討してください。