不動産の売却を考えているものの、適正価格がわからず悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
実際に売却する前の見積もりは、後悔のない取引をするためにも特に注意して確認しておきたいところです。
本記事では、不動産の見積もりを複数社に依頼するメリットや、信頼できる不動産会社の選び方、見積もり後の判断基準など、不動産売却を成功させるために押さえておくべきポイントを詳しく解説していきます。
- この記事を読むと分かること
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- 不動産の見積もりを複数社に依頼した方がいい理由
- 不動産見積もりを依頼する会社の選び方
- 見積もり後の重要な判断基準
不動産の見積もりは複数社に依頼した方がいい理由

不動産の売却において、金額を見積もりすることを一般的に「査定」といいます。
不動産の売却を検討している場合、一社だけの見積もり(査定結果)で決めてしまうと、本来売却できたと考えられる金額よりも大幅に安い金額での取引となってしまう可能性があるのです。
そのため、不動産を売却する際には適正価格を知るためにも、複数の不動産会社に査定を依頼することが大切です。
相場感を把握するために重要
不動産の価値は、立地や築年数、設備の状態など、さまざまな要因によって決定されます。
各不動産会社は、立地、建物の状態などの条件や過去の取引実績、地域の不動産市場動向や経済情勢など、さまざまなデータを考慮しながら見積もりを出します。
しかし、不動産会社によっては保有しているデータや査定基準・判断が異なるため、同じ物件でも不動産会社によって見積もり金額に大きな差が出てしまうこともあるのです。
一社のみの査定では、その会社独自の基準や判断に偏りが生じることがあり、相場よりも安い金額で売却してしまったり、逆に高すぎる金額設定によって必要以上に売却が長期化してしまうという可能性が高くなるでしょう。
そのため、おおよその相場感を把握するためにも、複数社に査定を依頼し比較することが重要です。
担当者の対応の比較もできる
不動産の見積もりを複数社に依頼することで、査定結果だけではなく会社・担当者の対応についても比較することができます。
不動産の売却を進めるなかで、担当者との相性が合わず、変更を希望したいと考えるケースもあります。
実際に、日本トレンドリサーチとTAQSIE(タクシエ)が実施した調査では、「不動産売却をした際、途中で仲介担当者を変更してもらいたいと思ったことはありますか?」という質問に対して、15.6%の方が「ある」と回答されています。
そのなかでも、「相性が合わず会話が噛み合わない」「対応の感じが悪かった」「売主の意向をあまり聞いてもらえない」など、担当者との相性や対応に不満を抱えているケースが特に多いです。
そのため、結果に対して納得のいくまで説明をしてもらえるか、連絡がスムーズにとれるかなどを事前に確認しておくことも大切です。
参考:【その理由とは?】売却経験者のうち63%が「仲介担当者は自分で選びたい」と思ったことが「ある」|日本トレンドリサーチ・不動産売却の仲介担当者に関する調査
複数社に不動産の見積もりを依頼する際の選定方法

見積もりを依頼する不動産会社選びは、売却の成否を左右する重要なポイントです。
不動産会社は多く存在するため、選ぶのが難しいからといって多くの会社に査定を依頼すると、連絡や対応に多大な手間がかかるだけでなく、比較対象が多いことで判断も難しくなってしまいます。
そのため、実績や評判などを考慮して信頼できる会社を選定することが大切です。
以下では、査定を依頼する不動産会社の選び方のポイントを紹介します。
実績が豊富である
査定を依頼する不動産会社を選ぶ際は、まず売りたい物件がある地域での取引実績が豊富かどうかを確認しましょう。
先述したように、見積もりを算出する際には地域の不動産市場の動向や過去の取引実績のデータも使用されるため、売りたいと考えている物件の類似物件の取引実績が多いほど、相場に近い適正価格を算出しやすくなります。
実績を確認する際には、あわせてそれぞれの不動産会社が得意としている物件についても確認しておくと良いでしょう。
不動産会社によっては、木造の戸建て住宅の売買に強い、築年数の古い物件に特化しているなどさまざまな特徴があります。
不動産の売却実績が豊富であっても、自身が所有している不動産の売却についてはノウハウがあまりないというケースも存在するため、得意としている物件についてもしっかり確認しておきましょう。
集客力に強みがある
購入希望者を多く集められるほど、短期間かつ高い金額で売却できる可能性が高いため、不動産会社の集客力の強さを基準に選ぶのも良いでしょう。
買主の集客方法には、大きく「インターネット」「チラシ」「電話」「来店」「オープンハウス」「レインズへの登録」の6種類の方法があります。
特に、インターネットは多くの購入希望者にアプローチしやすい方法であるため、インターネット上での集客活動について調べてみると良いでしょう。
自社で取り扱っている不動産情報を公開している大規模な不動産検索サイトを所有していたり、SUUMOやアットホーム、HOME’Sなど人気の不動産ポータルサイトで積極的に広告出稿している場合には、集客力が強いと予想できるでしょう。
仲介手数料の設定が妥当である
仲介手数料は不動産会社が売却活動にかける費用にも直接関わってくるため、料金設定について確認しておくことが重要です。
不動産会社にとって、売買契約が成立した時に得られる収益はほぼ仲介手数料のみです。「仲介手数料無料・半額」などと謳っている会社もありますが、仲介手数料を削るということは、その分売主の物件の広告宣伝に費用をかけられない可能性が高いということを意味します。
ほとんどの不動産会社は、宅建業法で決められている仲介手数料の上限金額に設定しています。
なお、仲介手数料の上限は以下のように定められています。
売却金額(税抜) |
仲介手数料の上限 |
200万円以下の場合 |
売却金額 × 5% + 消費税 |
200万円を超え400万円以下の場合 |
売却金額 × 4% + 2万円 + 消費税 |
400万円を超える場合 |
売却金額 × 3% + 6万円 + 消費税 |
決して「仲介手数料が安い」というだけで選択しないよう注意してください。
利用者の口コミや評判が良い
Google Mapや不動産ポータルサイトなどで、実際に利用した方の口コミや評判も確認するようにしましょう。
口コミを確認する際は、口コミの数が十分にあるか、内容に具体性があるかを注視すると良いです。口コミの数が多ければ評価が偏っている可能性が低く、より実情がわかりやすいでしょう。
また、口コミのなかには、評価を上げるために意図的に投稿されているものや、話を盛ってある内容が投稿されているものもあります。しかし、口コミの内容に具体性がある場合には、実際に利用した方の率直な意見であると判断できるでしょう。
利用者による意見を的確に捉えるためにも、さまざまな口コミサイトやSNSも駆使しながら確かめるようにしましょう。
不動産の見積もりを依頼する前に準備しておくべきこと

不動産の見積もりを依頼した際に、不動産会社による査定の精度を高めたり、査定結果を適切に評価するためにも事前準備が重要です。
ここでは、不動産の見積もりを依頼する前に準備しておくべきことを2つ紹介します。
正確な見積もりをもらうために物件情報を整理しておく
査定を依頼する際には、物件に関する詳細な情報を提供することでより精度の高い結果が得られます。
そのため、以下の書類や情報を事前に準備しておきましょう。
必要な書類・情報 |
具体的な内容 |
建物に関する書類 |
間取り図、竣工図面、設備図面、建築確認通知書、登記事項証明書 |
土地に関する書類 |
測量図・公図、登記事項証明書(戸建の場合) |
管理関連の情報(マンションの場合) |
管理費・修繕積立金・維持費などがわかる書類、管理規約 |
現況写真 |
外観・内装・設備等の写真 |
その他あると良い書類 |
住宅性能評価書、耐震診断報告書(古い物件の場合)、アスベスト使用調査報告書、リフォーム・修繕履歴がわかる書類など |
不動産会社や査定方法によって必要とされる書類が異なるため、査定を依頼する前に不動産会社に確認しておくのも良いでしょう。
事前に地域相場をチェックしておく
見積もりを依頼する前に、類似物件の取引データや地域の相場について把握しておくことも大切です。
不動産会社のなかには契約を獲得するために相場よりも高い査定価格を提示する不動産会社も存在します。
また、査定価格をもとに不動産会社のアドバイスを受けながら、最終的に売り出し価格を決めるのは売主です。
そのため、査定価格が適切であるか判断したり、相場よりも安い金額での売却を防止するためにも、事前に類似物件の地域相場を把握しておくことはとても重要です。
詳しい相場の調べ方については、「不動産の売却相場の調べ方|購入価格・エリア・築年数など9つの方法」の記事で紹介していますのでぜひご覧ください。
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