TAQSIE(タクシエ)は、関西地区でも今年の3月からスピード売却コース(買取)がスタートしました!
大阪と京都のマンション市況はどうなのか、そして今後はどうなっていくのか、大阪のマンションブロガー、インフルエンサーの「すごろくさん」と京都の街散策士、京都マンションブロガーの「kyoto1192さん」にのらえもんがズバリ聞いてきました!
また後編では、お二人の中古マンション売買でハマった罠から、理想的な不動産売却もお楽しみいただけます。
登場人物
すごろく:大阪のマンションブロガー、インフルエンサー
kyoto1192:京都の街散策士、京都マンションブロガー
のらえもん:東京マンションブロガー、今回の司会進行
大阪都心6区と郊外の二極化が進行中
のらえもん:
すごろくさん、1192さん、この度はありがとうございます!関西のマンション市況を語っていただくのに最適なお二人に来ていただけて光栄です。
すごろく、1192:
よろしくお願いします!
のらえもん:
まずは、すごろくさんに関西圏のマンション市況についてざっくりお尋ねしたいのですが、最近大阪市内にはシンボリックなタワマンが建ちまくっていますよね。そのへんを併せて、売りやすいエリア、売りにくいエリアなど一般的な傾向を教えていただければありがたいです!
すごろく:
まずめちゃくちゃ都心居住のニーズが増えています。大阪24区ある中で、「大阪都心6区」と言われるエリアは北区、中央区、西区、福島区、浪速区、天王寺区。このエリア一帯は、マンション価格が値上がりしているのに、出したらすぐに売れる状況が進んでいます。
東京でもそうかと思いますが、大阪でも二極化が進んできています。都心6区と他の区、郊外と完全に二極化している上に、かつマンションの販売価格が高くなってきてるということもあって、基本みなさん今後値上がりするマンションはどこですか?と質問されますね。価格が高くても大阪都心6区を検討される傾向は、この2年ぐらい如実に出ているように思います。
のらえもん:
それはタワマンに限らずですか?板状もでしょうか。
すごろく:
タワマンに限らずですね。板状マンションも同じ傾向です。特に大規模板状マンションは、比較的早く売れるし、タワマンまではいかないにしても大規模板状マンションは値上がりしてますね。
のらえもん:
もちろん郊外でも人気がある場所はありますよね?
すごろく:
そうですね、例えば、茨木市などの人気の北摂エリアは比較的上がってます。大阪都心6区ほどではありませんが、70平米より広めの住居が1000万近くあがっています。
一方で、たとえば門真市や枚方市のような比較的有名な郊外は値上がりがないといいますか、ちょっとでも相場より高いと取引が成立しない状況です。
やっぱり投資として考える層がマーケットにいるかいないかで、取引価格が二極化してるというか、郊外はもう基本は実需しかいません。
のらえもん:
それは首都圏でも一緒です。
すごろく:
実需しかないエリアは、地元の人がついてこれる価格が取引水準となりますから、郊外の中古マンション取引水準は値上がりしていない、という理解です。
京都市内の田の字エリアと郊外部の価格差事情
のらえもん:
すごろくさん、ありがとうございます。
次に、京都ブロガーの1192さんにお聞きします。京都はいま、市内の一部がすごい値上がりしてると聞きますがいかがでしょう?
1192:
京都市内の一等地というのは「御所南」や、いわゆる「田の字エリア」(北に御池通、南に五条通、東に堀川通、西に河原町通、田の字を描くように囲まれている地域)です。特に田の字エリア中心部は今、坪単価700万円に近づきつつあり非常に景気の良い話が出ています。そして、これにつられて田の字周辺もそれなりに上がって来ていますね。
買い手に外国人や東京からの投資家、セカンドハウスニーズがあるエリアは価格が高騰しますが、投資家目線が期待できない郊外はそもそも新築マンションの供給がなくなっている状況です。
のらえもん:
京都市内でも少し郊外での、中古マンション、戸建は地元のニーズがありますか?
1192:
市内周辺部の地元ニーズは確実にあると思います。中古マンション・戸建て共々、価格がきちんとこなれていれば絶対に取引は成立しますし。
ただ、最近気になる傾向がありまして、他府県の業者さんが(地元業者もありますが)中心部の中古マンションを買ってリノベしてさらに高い価格で販売というのが苦戦している感がありますね。
のらえもん:
1192さん、ありがとうございます。
そういえば、京都駅周辺の開発が今熱いと聞きましたが、地元の目からはどうですか?
注目の大型再開発プロジェクトとまちづくり
1192:
今、京都駅の東南側にチームラボを呼んでアートなどで盛り上げようとしてるんですよね。昨年10月には京都市立芸術大学が移転開校で若者が増え街の雰囲気が徐々に変わってきました。さらに京都駅南エリアはオフィスや研究施設・企業を呼び込むために、容積率・建ぺい率を緩和しました。 特に十条通より南側は容積率を最大1000%、高さは無制限に、企業支援として最大1億円の立地補助金を出したりと、かなり気合を入れています。あの辺りをシリコンバレーのような「起業家の街」にしたいのではないでしょうか。
やっぱり京都って地方出身の学生が多いというのもあると思いますが大学卒業するとみんな京都外で就職してしまう点が課題なんですよね。だから若い人に引き続き住んでもらうためにも魅力ある企業を呼び込みたい、税収を増やしたいという思惑はあるでしょうね。
のらえもん:
京都は、高さ制限や区画が大きく取れないから、企業の大箱オフィスがありませんでしたから、注目ですね。
さてすごろくさん、関西エリアで注目の大型プロジェクトはいかがでしょう?
すごろく:
「うめきたエリア(大阪駅北口の再開発地区)」、グラングリーン大阪うめきた 2 期の開発ですね。公園の中にオフィスとタワマンがオープンします。2024年9月6日(金)の先行まちびらきにあわせて 19店舗が「公園内施設」と「北館」にオープンします。
他には、万博が2025年に開催されます。その万博跡地には、2030 年頃に大阪IR(カジノを含む統合型リゾート) が開業しますので、富裕層の方々が来てくれるんじゃないかと関西中から期待されているプロジェクトですね。
他にも中之島 5 丁目に大きな再開発のプロジェクトがあります。新線「なにわ筋線」に併せて新駅もできる予定ですし、同時にオフィスとかタワマンが 2 棟できる話があるので、結構注目されてるプロジェクトになっています。
のらえもん:
京都は先ほどおっしゃっていた京都駅以外の大規模開発ってありますか?
1192:
今の京都は物件が高騰しすぎて、子育て世代が市内から流出している傾向があります。そこで京都市はなるべく景観を維持しながら、若い世代をひきつける住環境を創ろうとしています。先程の京都駅南側に企業を呼び込もうとしているのが一つ、もう一つは地価がまだ手頃な右京区や山科区で都市計画を見直しました。山科ではタワマンを建てられるようになったみたいですよ!
のらえもん:
あの京都にもついに、タワマンが!本当に建つならめっちゃ見てみたいです。
さて、最近観光地では、観光客が集中して過剰に混雑することで、さまざまな弊害が生じるオーバーツーリズムが問題になっていますけど、京都市内で生活されててどう思われます?
1192:
旅行者激増で市バスは混雑して遅れがちなので、市バスを通勤通学に使ってる人は地獄だと思いますね。清水寺へ向かう五条通は観光バスで大渋滞、緊急車両が入れないなんてニュースも見ました。そうなると本当に生活しづらいですよね。ただ、僕自身は自転車通勤なので全く実感していませんが。
のらえもん:
実は先程まで京都で半日観光に立ち寄ったのですが、私は京都駅を出たらとりあえず乗る市バス206系統が20分待ちで諦めたんですよ。京都はすごいことになってると聞きましたがここまでとは。
さてすごろくさん、東京と京都は外国人観光客をとても多く見ますが、大阪でも同じ状況でしょうか?
すごろく:
大阪は中国系の人がたくさんいらっしゃいます。特に道頓堀の付近に多いです。
もちろん、梅田の方もいますけれども、道頓堀の食い倒れ人形のあたりや黒門市場は外国人がとても多くて、基本的に外国人向けの値段のものばかりになっています。もう日本人じゃ絶対買わないでしょ、みたいな立ち食いのお店が増えてる。
のらえもん:
東京も豊洲場外や築地場外でインバウン丼といって盛り上がってます(笑)どこもすごいですね。
手頃な価格帯で中古マンションが購入できるエリアとは
のらえもん:
ところで、大阪と京都、どちらも中心部の住宅は高騰しているというお話でしたが、一次取得のボリュームゾーンとなると3000万円〜でしょうか。このあたりの価格帯で取得できそうなエリアはどのあたりでしょうか?
すごろく:
大阪市内で、2000万台ってなかなか出ませんね。ただ、ユニバーサルスタジオジャパンがある此花区あたりは、 3 LDK が多分 3000万ぐらいで買えます。築10年ぐらいで比較的新しく、大阪までも電車で10分程度で行きやすい場所、若い方に買われる印象です。
のらえもん:
東京で言うと、浦安に住むようなもんですか?
すごろく:
そうですね。浦安ほどの高級感はないですけれども(笑)
意外と大阪駅に通勤してる方は多いし、近い。しかも電車が空いてるんですよ。朝は大阪駅からユニバに来るけど、ユニバから大阪へ行く人はほとんどいない。帰りも同じなので座れますから、穴場路線なんです。僕はこのエリアの分譲賃貸で1年住んでいたことがあって、おすすめです。
あとは港に近い住之江区に行くと、ちょっと築年数の古いものが主流ですが、結構お手軽なお値段で取引されます。大阪23区の中でも中流家庭が普通に買えるエリアはまだ存在してます。ただ、不動産には掘り出し物が無いのと同じで、安いということはきちんと理由があるエリアでは正直ありますね。
1192:
京都市内で中古が3,000万円以内で買えるマンションを考えると、山科区、伏見区、右京区、南区あたりでしょうか、築30〜40年の物件ならどの行政区でもありそうですが。北区北部ならマンションではなく新築戸建てが2000万円台で分譲されています。
のらえもん:
南区・伏見区は京都駅より南のエリア、右京区というと太秦・嵯峨を含むエリアですね。北区の北部となると、上賀茂神社付近?
1192:
そうです、上賀茂神社より北側でもう少し奥ですが。
交通の便がちょっと…あと、郊外なんで夜が薄暗いエリアとなりますね。御所・田の字エリアを頂点として、裾野が盆地の周辺部でお手頃な物件が多いのが右京区や山科区となってくるでしょうか。
次回予告:
大阪と京都のトップ不動産インフルエンサーからこの2都市の”イマ”をお伝えできました。
次回は、お二人の中古マンション売買の失敗体験談から、理想的な不動産売却について語ります。