不動産売却のプロが本音で話す自宅売却成功への道

売却の予定がなくても、査定に出せる?査定金額について聞いてみた

今すぐ売却の予定がなくても、所有されている不動産の現在の市況における価値が気になることがあると思います。思っていたよりも高く売れそうであれば途端に売却する気持ちになる場合もあるかもしれません。この物件が「いくらで売れるか」を不動産会社のプロが予想し示される査定金額。提示された査定額が妥当かどうかを売主が判断するにはどうすればいいのか。そもそも今すぐ売却する気がなくても一括査定に出してもいいのか。今回は、住友林業ホームサービス株式会社の増岡さんに、査定金額についていろいろ伺ってみました。

今回、お話を伺ったエージェント

住友林業ホームサービス株式会社 増岡 一樹(ますおか かずき)さん

社会人になり、賃貸会社の営業担当として従事したのち、大手仲介会社に転職し、約10年間、売買の仲介として従事。住友林業ホームサービスに転職して現在5年目。

住友林業グループの総力を活かし、土地探し、売買契約、引き渡し、建物の契約、完成後の引き渡しまで二人三脚で担当されることもあるそうです。お客さまを親兄弟だと思って大切に対応しているとおっしゃっていたのが印象的でした。

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本日は、仲介担当者が提示する査定金額についてお話を伺います。まず、現在AI査定で不動産相場を確認するサイトも増えてきていると思いますが、AI査定を参考にしていますか?

私は使ったことはないですね。ただ「AI査定で〇〇円だったけど、担当者に査定してもらえばいくらなの?」と問い合わせいただくことは結構あります。
AI査定は固めな印象があり、感覚的には実査定のほうが高い価格になるケースが多いです。その地域で探している方がいるかどうかによっても実査定は変わってきます。例えば、学区指定で探したりしていたり、親御様と同じマンションで探していたりする場合は、多少高い金額設定でも売れることがあります。私は世田谷区、目黒区の一部と狛江市で営業をしていますが、担当しているエリア内であれば、“あのお客様が購入される可能性があるな”とか“つい最近高い価格で近くの物件が成約していたな”ということが頭の中にありますから、今売るんだったらプラスいくらくらいで売れるかもしれませんというご提案ができます。

おそらくAI査定は、具体的にこの地域で探しているお客様がいるとか、室内のコンディションまでは加味されていないと思います。マンションでも一戸建てでも築10年、20年になったらお住まい方によってコンディションはだいぶ変わります。例えば一戸建てであれば屋根と外壁を直したことがある、給湯器も交換したばかりで新しいなど、細かな情報は建物価値にはプラスされます。AIの場合はその辺を加味せず、過去の事例をもとに算出するので固めな金額になりがちなのかなと思っています。

つまり、増岡さんが査定を出すときには、過去の成約事例を参考にしつつ、実際に目でチェックした物件の状態や最新の市況などの知識や経験値も踏まえて金額を出しているということですよね?では、やはり「人」に査定してもらうのがよいのでしょうか。

それは、もちろん自信をもってお勧めしますね。大切なご資産ですから、私としては複数社に査定依頼をしたほうがいいと思います。セカンドオピニオン、サードオピニオンは当然あったほうがいいです。相みつをとり、色々な営業担当者と会って、査定金額や提案を聞いた上で、どこに売却を任せようかと考えるのは当然のことです。

仲介担当者の提示する査定額は「この金額で買います」という金額ではないので、売主に担当者として選んでもらうために相場以上に高い査定額を提示する会社もあると聞くのですが、どうですか?

私は、意図的に高く査定をしたことはないです。しっかり調査をして、調べた資料も添付してお送りすれば、妥当性のある金額だとわかっていただけると考えています。それでも、残念ながら、お会いする機会をいただけないこともあります。そういう場合は、後日、その物件が相場よりもかなり高い金額で売り出しているのを見かけたりもします。お会いして、媒介契約を取るために戦略的に高い査定額にしてくる会社さんもいるということだと思います。

高い査定金額を言われると嬉しいでしょうから、高い査定額を提示した会社さんと契約する売主様の気持ちもわかります。でも、むずかしいかもしれませんが、お客様は、その査定額が本当に妥当なのか、きちんと見極めたほうがいいです。
仲介においては情報の鮮度も大事なので、いくらで市場に出すかという最初の売出し金額は重要です。少しは色を付けてもいいのですが、高い査定価格で預かった営業担当者が高額で売り出して売れなかった場合、結果的にずるずると値下げすることにもなりかねない。仮に、適正価格で売り出していたら3か月で売却できた物件を、1年後に同じ金額でやっと売れても、売主様も嬉しくないと思います。

そもそも不動産会社との媒介契約は3か月単位です。販売期間も3か月で考えるべきなので、「3か月で売れる金額を提示してください」と言えば、ある程度妥当性がある金額を提示してくるかもしれません。
普通は3年も5年も売却期間を考えている方はいないので、3か月単位で考えていくのが一番マッチしていると思います。
あとは、各会社さんの売却を比較して、あまりにも高い査定金額があった場合は、他の会社はこれくらいだったのに、本当にこの金額で売れるんですか?と、算出の根拠を率直に聞いてみるのもいいかもしれません。

今すぐ売る気はないが、自宅の価値を知りたいと思った場合も査定を依頼してもいいのでしょうか?

不動産の売買の仲介って結構な割合で査定のご依頼から始まることが多いのですが、「そろそろ売ろうと思ってました」というお客さんは少ないですね。
例えば、査定のご依頼をいただいて、メールとか電話をさせていただくと今は全く売る気はなく、5年後、10年後、20年後、いつ売るかはわからないけれど、今の相場だけ確認したいというお客様は結構多いです。

他の仲介会社様がどのように対応されるのかはわかりませんが、私は、すぐ売却の予定が無くても、役所、水道局、法務局、ガス会社などに行って、現時点の妥当な相場をフルで調査します。その上で、今が売却にいい時期とか、もう少しあとでもよいのではなど、タイミングを含めて中立的な立場でお伝えします。

マンションもですが、特に土地、一戸建ては一点ものの要素もありますので、形状、道路の状態、方位などから見てしっかり査定させていただきます。今すぐ売らない方でも、ふと所有されている不動産の価値が知りたくなった場合は、気軽に査定に出していただければと思います。できれば一度お会いして、査定額算出の評点をご説明させていただきたいです。

すぐ売る気持ちが無くても、査定をお願いしてもいいというのは心強いです! 売る気がないとわかった途端におざなりにされそうな気がして…。

すぐ売る気がないとわかったら、机上で査定してメール1本で終わる担当者さんがいるかもしれませんが、気にしないほうがいいですよ。

具体的に売却予定がない方に、しっかりとしたお見積もりを作り、関連ありそうな市況の情報や雑誌の不動産特集のコピーをファイリングしてお送りしたりすると、売主様に恐縮されることもあります。でも、何千万、何億という金額にもなる大切なご資産であって、さらにご自宅であれば思い入れが詰まっているでしょうから、ご要望も細かくなるのが当たり前だと思います。なんでも遠慮なく言っていただきたいです。

そうやって対応してもらえたら、本当に売却するときにぜひこの方に仲介担当をお願いしたいと思うでしょうね。

そうだとうれしいですね。丁寧に対応してくれる会社・担当者なんだと思っていただいて、何年か経って実際に売却される際や、お知り合いが売却・購入をお考えの際に、私にご用命いただければ一番いいなと思ってはいます。

では、査定額よりも少しでも高く売るために売主が努力できることってありますか。

高く売るために…そうですね。
1つは、いい営業マンに巡り合うこと。営業マンの質、営業力によって結果は変わってくるので、信頼できる仲介担当者を見つけることが大事です。
一括査定もいいのですが、会社だけ選んで、出てくる担当者はお任せではなく、できればタクシエさんみたいに営業マンで選んだほうがいいと思います。
さらに、できれば一度会って人柄を判断していただくのがいいです。

もちろん、私たち営業マンも1円でも高く売りたいと思っていますから、そういう意味では売主様とベクトルは同じです。でも、のほほんとお客様を案内しても決まらないので、納得できる説明や根拠となる資料を提示できる人がいいですね。

もう1つは、やはり第一印象で結構決まりますので、部屋をきれいに見せることですね。掃除もそうですが、極力キレイに見えるように写真を撮るとか、全部の部屋の電気をつける、天気が良ければカーテンを開けて明るく見せるといったことですね。

最後に、増岡さんが営業活動する際に気を付けていることを教えてください。

よいことも悪いことも把握して、お伝えできるように準備しておきます。
先ほども言ったように、部屋の第一印象は大事なので、掃除して綺麗にできるに越したことはないですが、それでも荷物が多い場合は、内見前に「引っ越し準備中で荷物が多くあるので…」と事前にハードルを下げたりします。また、壁に穴が開いている、築年数が経っている一戸建てで雨漏りがあるなど修繕が必要な箇所があれば、それも加味しての購入検討になると思うので「ここを修繕するとしたらおおよそいくらくらいかかります」と予めお見積もりを用意しておきます。ここが壊れてるとか、不具合があるということは事前に説明します。

他にも、周辺環境の下見には当然行き、お子様や奥様が歩くことを考えて、夜の時間帯の駅からの動線を把握しておきます。もちろん学区や、スーパーも調べます。いいことはもちろん、ネガティブなことも伝え方に気を付けながら、でも隠さずお伝えするようにします。
かゆいところに手が届くというか、聞かれたことに対して、あとで調べておきますではなく、聞かれそうな質問は事前に調べておくようにしています。

不動産の価値を知りたくなったら、営業担当者に査定を依頼してみるのがいいとわかりました。本日はありがとうございました!

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