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オフィスでの業務効率アップ!「快適な空間づくり」3つのポイント

2018.07.06

オフィスの自席でパソコンと向き合いながら働いていると、1日の終わりには目の疲れはもちろん、椅子に座り続けたことで肩や腰に張りを覚えるなど体への負荷がかかる。残業が続く時期には、1日における大半の時間をオフィスで過ごすことになり、その環境が健康に与える影響も計り知れない。快適な空間を作り上げれば、従業員の健康の向上のほか、業務の効率アップにもつながることが期待できる。
生産性を向上するための「快適な空間づくり」におさえておきたい最新トレンドをご紹介しよう。

(写真=Alexander Steam / Shutterstock.com)

(1)緑と光で視界を変えて「集中できる環境」を

一括購入されたオフィス用品が並ぶ空間は、統一感はあるものの無機質な雰囲気が漂う。仕事でのトラブルなどでストレスが溜まると、モノトーンのオフィス空間は、殺伐とした雰囲気に拍車をかけてしまう。室内の環境に少し工夫をこらせば、感情をうまくコントロールすることも可能だ。

例えば、視界に入る緑の量を緑視率といい、それが25%以上になると、人は緑が多いと感じるようになり、緑視率が高まるにつれ安らぎ度をアップさせることができるとされる。オフィスの移転を検討している場合には、観葉植物の配置や、窓から街路樹が見えるかどうかなどもチェックポイントに入れるとよいだろう。

前者の観葉植物は、緑で気持ちを和らげてくれるだけでなく、種類によってはエコプラントと呼ばれ、空気の清浄効果が期待できるものもあり、一石二鳥だ。パソコンなど電子機器が配置された机の上では、水やりが必要な植物を置くのが憚られる場合、サボテンを活用するのも一手だろう。

ついで着目したいのが光だ。蛍光灯に照らされたオフィスでは、午前中から疲労を感じ、目覚まし代わりにコーヒーを何杯も口にしながら、机に向かうというようなケースも時々起きる。人工的な光でオフィスを明るくしても、そこで働く人たちの業務効率アップがなかなか進まない時もある。

そんな時は自然光を取り込めるような環境が鍵となる。自然光を浴びると体内時計がリセットされ、健康維持にも一役買ってくれる。逆に自然光の量が不足すると、建物の中にいる間に、外の時間とずれが生じて、体調不良や情緒不安定を引き起こす原因にもなりかねない。日照時間が減る冬に眠気や集中力の低下、無気力感などうつ病の症状が出やすいことからも、自然光の重要性が認知されている。

(2)社員が自然にあつまる場所に交流が生まれる仕掛けを

高度情報化が進行し、仕事が従来よりも専門分化されることで、社員間のコミュニケーションが円滑に取りづらくなっている。そのような中で「オフィス空間」が求められる物理的な機能として役割は大きくなっている。

そういった中で、「マグネットスペース」にフォーカスしたオフィス設計を意識してみるのもよいだろう。マグネットスペースとはマーケティング用語で、人が自然と引きつけられる場所を指す。社員が集まりやすいコピー機の近くにコーヒーベンダーや雑誌を置いたり、社員紹介コーナーやコミュニケーションが促進するような種を撒いたりすることで、そこに来た社員同士の会話が自然と生まれやすくなる仕掛けを意識したい。

(3)「メリハリ」をつけた働き方を

Googleでは「スプリント」を意識し、「あえて仕事をしない時間」をつくっている。ダラダラと仕事を続けるのではなくメリハリを付け、集中する時間とリラックスする時間をうまく使い分けている。気分を入れ替えて仕事への集中力を高めるために、リフレッシュスペースにあるソファで一息つく、そういった行動が良質で創造的なアウトプットに繋がる。

あるいは、長時間デスクで座ったままの作業が逆に作業効率を下げる可能性もある。「座りっぱなしの健康リスク」を考えたGoogleやFacebookといった米国のシリコンバレー企業では、数年前から立ちながら仕事ができるスタンディングデスクを導入し気分を変えて仕事ができるような仕掛けも導入されている。

快適なオフィス空間が業務効率をアップさせる

三菱地所リアルエステートサービスは本社移転時に生産性の向上やワークライフバランスの実現、多様性の促進を図るためのオフィス改革がおこなわれた。1つの具体例として、社内外の人間が交流を深めることができるカフェラウンジ『REAL CAFÉ』、書籍や雑誌が充実したライブラリーラウンジ『ライブラリー』、仮眠ができるソファーが設置されたリラックスラウンジ『リフレ』だ。人が集まることで新しい事業のアイデアが生まれたり、仕事のメリハリを付けるためのリフレッシュに活用されたりすることで、生産性の向上につながることが期待される。

人手不足や採用難もあり、これまで以上に社員ひとり当たりの生産性が強く意識されていく今後の世の中の流れの中、そうした事例を業務効率をあげる「新しい投資」と考え、オフィスの快適な空間づくりに取り組んでみてはいかがだろうか。