CRE戦略の最新事情。担当者の声から見えてくる企業価値の行方。
企業と「場所」との関係にも見られる変化
──不動産を保有する「場所」は、企業のアイデンティティに影響を与える重要な要素だと思います。地方でも特に老舗と言われる企業においてその傾向は強く、そこに関わる地域住民なども含めて、その地域を盛り上げようとする機運があるように感じますが、企業が世代交代するなかで、そういった意識にも変化が見られますか?
- 大塚
- 程度は異なりますが、やはり創業地へのこだわりを強く持っているお客様もいらっしゃいます。しかし創業者がリタイアされた後、経営を任された方々が必ずしもその場所にこだわらないケースも増えており、企業の目的にあった場所を柔軟に選択する流れへと変わってきていると感じます。
とはいえ、特に地方経済が縮小するなかで地域への貢献が大きい有力企業であれば、移転後の影響も考えなければなりません。
例えば当社では、ある地方都市でアドバイザーとして関わっている現在進行中のプロジェクトがあります。
古くから続いているあるお客様は、かつて地方の創業地で大きく発展したことから、その地への非常に強いアイデンティティを持っていました。しかし、時代とともに事業構造が変化するなかで、創業地の工場移転を検討することとなりました。その際には、長く拠点となった創業地および雇用の源泉であった地域住民への配慮を強く意識し、工場跡地の有効な活用方法を模索していました。結果として工場を移転することとなりましたが、工場跡地にスポーツ施設を含む文化施設を建設することとなりました。文化施設でも新たな雇用が生まれ、人が集まれば引き続き地域にとって経済効果も期待できます。企業としての繁栄だけではなく、CSR観点においても両立するCREの事例と言えます。
この事例は、複数年に亘る大きなプロジェクトですが、我々の持つノウハウとサービスを提供させていただくことで、長期のご提案が可能となったケースです。今後も企業及び地域社会の関係性を考慮したCREニーズは増えていくものと考えています。
──最後に、企業不動産部としてのメッセージをお聞かせください。
- 大塚
- 私たちは、企業が保有する不動産における主治医のような立ち位置だと考えています。所有する不動産を定期的に点検し、何か課題があれば一緒に解決する事で、長期的な関係を築き、不動産活用のご提案をしていくことを目指しています。企業不動産でお悩みがありましたら、是非当社へご相談ください。

三菱地所リアルエステートサービス
企業不動産三部 次長
大塚 裕一
デペロッパー勤務を経て2006年に入社。
「お客様の期待を超える仕事を実現したい」をモットーに、CRE戦略の策定、実行を全国規模で携わる。

三菱地所リアルエステートサービス
企業不動産二部 課長
齊藤 嘉久
不動産鑑定事務所勤務を経て2008年入社。
「継続は力なり」をモットーに、一般事業法人が抱える不動産に関するご相談に応えるべく、粘り強く交渉する。

三菱地所リアルエステートサービス
企業不動産三部
手塚 優子
お客様の依頼に対し120%の価値を提供できる人間になることが目標。CRE戦略の知識と経験を積むため、業界研究や新規顧客開拓に日々奮闘中。入社2年目、モットーは「初心忘るべからず」。

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vol.12
企業の多角化戦略を支援する
不動産賃貸事業
(ビル受託営業部 添田 滋一郎
住宅運営部 中村 健太
マーケティング部 楠木 崇嗣) -
vol.11
住環境ニーズの多様化をとらえ、
賃貸マンション運営の視点からご提案する
“商品企画”
(賃貸事業グループ
住宅受託営業部 商品企画チーム
坂井 康太 / 古賀 賢治 / 髙橋 千秋) -
vol.10
駐車場から始まる街づくりの未来
新会社「三菱地所パークス」が描く
次世代の駐車場事業
(三菱地所パークス コンサルティング本部
平川 修一 / 荻田 健之
三菱地所リアルエステートサービス
経営企画部 富田 剛史) -
vol.09
経年ビルを効率的にバリューアップ
ビルが持つ個性を活かした付加価値により
資産価値を最大化する「ビルプラス」
(ビル受託営業部 ビルプラス営業課
近藤一成 / 佐々木亮太 / 佐藤佑樹) -
vol.08
理想のオフィスを実現するために。
最適なソリューションをご提供する「Office Well」
(ビル営業一部 カスタマーリレーションチーム 池田 顕治 / 長政 亮 / 東海林 翼) -
vol.07
M&Aで活かす不動産
投資助言部がご提案する
M&Aソリューションの新たな活用手法
(投資助言部 三好 実 / 小原 慎司) -
vol.05
最新のオフィス事情から考える
借りるニーズの多様性。
(ビル営業部 蓮山 正志 / 小笠原 啓史 / 柴 理沙子) -
vol.04
CRE戦略の最新事情。
担当者の声から見えてくる
企業価値の行方。
(企業不動産部 大塚 裕一 / 齊藤 嘉久 / 手塚 優子) -
vol.03
路線価から見る不動産動向。
企業は動くべきか静観するべきか。
(鑑定部 山中 英明/高垣 勇喜) -
vol.02
働き方改革、働くことの意義や働きやすさを
考える上で移転は改革推進のエンジンとなる。
(本社移転プロジェクトメンバー) -
vol.01
リアルな現場キックオフ!
お客様へのトータルソリューションの体現
(代表取締役社長 田島 穣)