賃貸オフィスエリアレポート 赤坂エリア

「賃貸オフィスエリアレポート 赤坂エリア」のアイキャッチ画像

目次

ビジネス街や繁華街、住宅街などがバランスよく共存する港区赤坂。
国際色も豊かでエレガントな街並みが形成され、政治家や実業家、文化人など各界の要人が集うなど、都内でも特別な場所として知られる。
現在、赤坂に本社を構えるTBSなどが手掛ける再開発事業「赤坂エンタテインメント・シティ」をはじめ、先進的な大型プロジェクトが各所で進んでおり、赤坂がもつブランド力を次世代に向けてさらに進化させる未来図が描かれている。

時代を象徴する赤坂の目抜き通り 一ツ木通り

江戸開府以前の赤坂一帯は、人馬を継ぐ宿場があったことから人継村(ひとつぎむら)と呼ばれていた。その名を現在も受け継いでいるのが、赤坂駅と赤坂見附駅を結ぶ一ツ木通り。お屋敷街だったこともあり、通り周辺は早くから商業地としても栄えてきた。そしてTBSが赤坂で放送を開始すると、政治家や経済人に加え、芸能人も訪れるようになる。1970年代以降はビルも目立ち始め、徐々にオフィス街としても注目のエリアとなっていった。

1970年頃の一ツ木通り
1970年頃の一ツ木通り
出典:広報みなと(平成29年9月11日号「写真今昔物語」)

高い情報感度を持った
企業が集まる都心の一等地

企業のオフィスや商業施設、高級住宅街が共存する港区。その中でも赤坂は麻布、青山と合わせて「3A」と称される特別なブランド力を持つエリアである。エリア内には東京メトロ千代田線・赤坂駅をはじめ、丸ノ内線、銀座線、南北線の4路線の駅があり、都内各所へのアクセスが至便。国会議事堂のある永田町や官庁街の霞が関に隣接し、アメリカ合衆国をはじめ各国の大使館が点在するため国際的な注目度も高い。外資系企業の支店機能や高級ホテルなどが多く、エリアのほぼ中央を東西に走る赤坂通り沿いには、国際色豊かな飲食店が軒を連ねている。
政治の表舞台と隣接し、グローバルビジネスの交わりが日々生まれる土地柄から、重要かつ最新の情報を国内外に発信する放送や通信をはじめ、広告や制作会社などのメディア関係の企業が数多く集積する。加えて、発信力のあるメディア関係者に触れる機会の多い同地は、アパレル業界にも人気が高く、ユナイテッドアローズなどが本社を置くほか、いくつもの海外ブランドが出店。東京ミッドタウンやアークヒルズをはじめ、赤坂駅直結の赤坂サカスや溜池山王駅直結の赤坂インターシティAIRなどの大規模商業施設が点在している。

閑静な住宅地と
赤坂の発展を築く開発事業

ビジネス街や繁華街として発展する一方で、都心の一等地でありながら閑静で緑豊かな住環境を有しているのも赤坂の特徴である。特に国道246号線からTBS方面に細い道を入ると、住宅街が広がり、タワーマンションも点在する。元々赤坂は江戸時代に江戸城東側の要所として、有事の際に防衛拠点にもなる寺社仏閣が多く配された。現在の街並みには山王日枝神社や豊川稲荷東京別院、赤坂氷川神社、赤坂不動尊の他、屋敷跡地の公園などのゆとりある空間も多く見られる。
近年の赤坂をけん引してきた企業の一つに、1955年からテレビ放送をはじめたTBSが挙げられる。1994年に現在の社屋に移転、2008年に旧社屋跡地などを利用し、赤坂Bizタワーや赤坂ACTシアターなどからなる赤坂サカスがオープン。同施設のオフィスには大手広告代理店の博報堂の本社が入居。商業施設は民放テレビ局ならではのコンテンツ力を活かした、まちの賑わいづくりに力を入れている。

再開発事業によるまちと駅の連携で
エリアの賑わいと創造力が加速

赤坂サカス周辺ではTBSが中心となり、再開発事業「赤坂エンタテインメント・シティ」が進行中である。「あらゆる世界を揺さぶる、エンタテインメントの街へ」がコンセプトで、次世代ライブエンターテインメントの発信拠点を創設していく計画だという。その一環として2023年11月からは2028年の竣工を目指して、三菱地所とTBSの共同開発で「(仮称)赤坂二・六丁目地区開発計画」と名付けられた国際新赤坂ビル東館・西館とそれらに隣接するホテルの建替え工事が始まる予定だ。この事業は国家戦略特別区域計画に認定されており、東京メトロが進める「えき・まち連携プロジェクト」の対象にもなっている。オフィスや劇場、クリエイターの交流拠点、宿泊施設などを複合した大型施設で、より洗練されたエンターテインメント産業拠点の創出を目指している。

(仮称)赤坂二・六丁目地区開発計画・乃木坂陸橋からのイメージ
(仮称)赤坂二・六丁目地区開発計画・乃木坂陸橋からのイメージ
画像提供:三菱地所株式会社

移転視点

  1. メディアや広告関係などクリエイティブな企業が集結
  2. 国会議事堂や官庁に近く、大使館や外資系企業も多い
  3. 大規模な再開発により産業拠点としての発展が期待される
  4. 地下鉄4路線が利用でき、都内各所へのアクセスが良好

ビジネスマップ

国際的な評価が高く、日本を代表するビジネス街の一つである赤坂エリアでは、「ウェルビーイング」や「環境配慮」、「多様性」に対応した先進的なコンセプトと、最新の設備やシステムを導入した大規模再開発事業が進んでいる。

  • 竣工済みプロジェクト
  • 竣工予定プロジェクト
マップ

竣工済みプロジェクト

  • S-GATE赤坂山王
    竣工:2016年11月
  • 赤坂インターシティAIR
    竣工:2017年8月
  • ヒューリックJP赤坂ビル
    竣工:2020年11月

竣工予定プロジェクト

  • (仮称)溜池プロジェクト
    竣工:2023年10月
  • (仮称)元赤坂一丁目計画
    竣工:2025年2月
  • 赤坂七丁目2番地区第一種市街地
    再開発事業
    竣工:2027年度
  • (仮称)赤坂二・六丁目地区開発計画
    竣工:2028年度

topic1

ワーク・ライフバランス実現をサポートする次世代ビル赤坂グリーンクロス

2024年5月竣工予定

地上28階/地下3階

事務所、店舗、
育成用途、駐車場 等

積水ハウスと日本生命保険相互会社が共同で進める国際赤坂ビル跡地の再開発事業。延床面積約74,000㎡の高層オフィスビルが誕生する。低層階には商業施設を誘致し、地上部には緑豊かなオープンスペースを配置。多様性や健康、自然、まちや人とのつながりなど、充実したWELL BEING(ウェルビーイング)の実現をコンセプトとし、自然エネルギーの活用や省エネ効率化機器にも力を入れている。

赤坂グリーンクロスのイメージ画像
画像提供:積⽔ハウス株式会社

topic2

先進的なオフィス空間が新しいワークスタイルを支援東京ワールドゲート赤坂 赤坂トラストタワー

2024年8月第1期竣工、
2025年10月第2期竣工
予定

地上43階/地下3階

事務所、ホテル、
店舗、ミュージアム 等

森トラストとNTT都市開発が進める総開発面積15,000㎡超の大型プロジェクト「東京ワールドゲート赤坂」。その中心を担う延べ床面積約220,000㎡を有する「赤坂トラストタワー」は、「Next Destination ~もう一度、街で会おう~」をコンセプトに人々が足を運びたくなる機能を整備し、ニューノーマルな働き方・ライフスタイルを提案する。基準階面積は約1,000坪の無柱空間で、内装デザインの自由度を高める施策を取り入れ、ワーカーを惹きつけるオフィスの実現をサポート。企業の多様化するニーズによりフレキシブルに対応することでエンゲージメントの向上や良質なコミュニケーションの拡大に貢献する。

東京ワールドゲート赤坂 赤坂トラストタワーのイメージ画像
画像提供:森トラスト株式会社

※本記事の内容は2023年6月時点のものです。

お問い合わせ・ご相談はこちら
トップ > コラム > 賃貸オフィスエリアレポート 赤坂エリア