リスク分散を目的とした資産組み換えサポート

株式会社ウテナ

株式会社ウテナ 様
https://www.utena.co.jp/

株式会社ウテナ様(英名:UTENA Co., Ltd.)は、1927年設立の化粧品メーカーです。
スキンケア商品をはじめ、ヘアケア・ボディケア・メンズ用ケア商品などの化粧品や医薬部外品を製造・販売されています。

「リスク分散を目的とした資産組み換えサポート」のアイキャッチ画像
※イメージ

化粧品・医薬部外品の製造販売を行う株式会社ウテナ様は、本業の補完として不動産賃貸業を行っており、安定的な収入源として大きな柱となっています。都心部に投資用不動産を複数所有していましたが、エリア一極集中投資のリスクを懸念し、規模感が大きい都内の物件は売却、新たに地方都市に投資用不動産を購入するといった、エリア分散戦略への方針転換を決めました。以前より売買仲介や賃貸管理をご依頼頂いていたご縁もあり、この度当社へご相談頂きました。

目次

自然災害リスクを懸念した経営方針の変更と不動産戦略の見直し

近年、日本では毎年のように全国各地で地震や水害、台風といった自然災害が頻発し、甚大な被害が発生しています。人的被害はもちろん、建物の損傷・倒壊や火災など不動産への被害も大きく、自然災害による影響を受ける危険性が年々高まっています。従来、ウテナ様は本社からのアクセスを優先し都心部を中心に投資用不動産を保有していましたが、エリアを一極集中し投資を行うことによる災害リスクを懸念、地方都市への分散投資を模索するなど、不動産戦略の見直しを検討し始めました。

所有物件売却の選定から実行まで

ウテナ様の所有する物件はいずれもグレードが高く、安定稼働が見込める物件でした。その中でも、今回売却の対象として選定した物件は都内城西エリアに位置する築浅の単身者用ブランドマンションで、ご所有物件の中でもより市場流通性が高い投資用不動産であったため、入札での売却を実施しました。直接の顧客はもちろん金融機関など当社の幅広いネットワークを活かし一般法人や不動産業者など広く購入客を探索、複数の検討者と調整を図りました。相対取引でなく入札としたことでより価格を追及でき、ウテナ様に納得頂ける買主様にご購入頂くことができました。買主様はディベロッパーで、賃貸マンションの独自ブランドを展開しており、規模拡大を目論んでいたところで本物件を購入頂き、大変喜んで頂けました。

マーケットレポートを基に、物件の購入基準(投資クライテリア)を策定

売却後、当社は引き続き買換え物件購入のプロセスについてもサポートを行いました。

ウテナ様は、当初購入検討エリアをいくつかの地方都市に絞っていたものの、どの都市が最適か決めかねていました。そのため、当社は当該地方都市と都心五区の不動産マーケットを複数の指標から比較検証できるレポートを作成し、各エリアの特徴を定量的に可視化しました。都市の成長性や不動産市況、また懸念材料であった災害リスクについて調査・分析した内容を記載したことで判断基準と優先順位が明確になり、ウテナ様はある地方主要都市を投資先として決定されました。

不動産投資レポート(一例)

多角的な分析や収支計算による応札価格の追求

当社の全国ネットワークを活用した結果、検討エリア内で条件に合致する物件を見つけました。物件の売却時と同じく入札形式で購入者を決定する物件でしたが、今後短期間で購入条件を満たす物件が出てくる可能性が低いと判断したことから、ウテナ様は入札への参加を希望されました。当社は本物件の潜在価値と競合他社の応札価格の検証を開始し、主にPEST分析と市場分析、また詳細な収支計算を行いました。

PEST分析4つのマクロ環境要因(政治、経済、社会、技術)から分析するマーケティングフレームワークを指す。日銀の金融緩和による不動産投資活発動向や、都市の街づくり構想、また世界的な政治経済情勢を踏まえた投資家の動向や今後の住宅稼働率等を分析し、本物件の稀少性や競合となり得る検討者属性を提示。
市場分析本物件周辺の市場分析。建築需要や検討者属性ごとの利回り目線、分譲・賃貸マンションのマーケット動向を分析し、また公に示されていないタイムリーな情報も地元の不動産会社へヒアリングを行い、購入検討にあたってのポイントを提示。
詳細な収支計算売主(不動産会社)から提示されている想定収支表を再検証。当社賃貸管理の部署及び支店と連携し、適正賃料や想定される収支金額を精緻に算出。

また、物件の周辺環境や災害リスクに繋がる情報を細かく記載した資料を別途作成。周辺環境も賃貸稼働に影響し収支に関連するため、重要な視点となります。これらの分析を踏まえ、競合他社の応札価格を想定し、ウテナ様が有利となる価格提示を行えるようサポートを行いました。

提案資料(一例)

結果として検討者の中で一番手となり、購入に至りました。本物件は分譲仕様の賃貸マンションであり建物のスペックが高く、近隣で再開発が進み将来性も期待できるエリアに位置しています。投資クライテリアに沿った物件の購入はウテナ様にも高い評価をいただくことができました。

所有資産の見直し、分散投資のすすめ

リスク分散といっても、不動産のポートフォリオ上どのようなリスクが高まっているか、どのように資産を組み換えるとリスクを分散できるかなど、それぞれの企業によって状況は異なります。また、進める場合においても多岐にわたる検討事項があり、丁寧な分析が重要です。自然災害が増えている昨今、エリアやアセットの一極集中は不測の事態による投資リスクを高めてしまうため、同様のお悩みを抱えられている方はぜひ資産の組み換えを検討してみてはいかがでしょうか。

POINT

  • 売却
    ・入札による売却価格最大化
  • 購入
    ・マーケットレポートによる投資クライテリア策定及びエリア選定支援
    ・応札価格追求のためのミクロ・マクロ分析と詳細な収支計算

※本事例の内容は公開当時のものです。

お問い合わせ・ご相談はこちら
トップ > 不動産サービスに関する事例 > リスク分散を目的とした資産組み換えサポート