事業所売却時のリスク洗い出し、
安心・安全な取引と価格の最大化を実現

大阪有機化学工業株式会社

大阪有機化学工業株式会社 様
https://www.ooc.co.jp/

大阪有機化学工業株式会社様は、1941年創業の、アクリル酸エステルを中心とした化学製品の製造を行っている東証プライム上場の化学品メーカーです。業界トップレベルの生産技術を活かし、塗料や粘接着剤、インク、電子材料などの樹脂原料となる製品開発・製造により様々な産業分野のモノづくりを支えています。

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化学工業薬品の製造・販売を行う大阪有機化学工業株式会社様は、2022年、拠点集約に伴い長年使用した千葉県八千代市の事業所を売却しました。事業の性質上注意が必要な土壌のリスクや境界に関する確認事項、決算から逆算した契約スケジュールの調整など、一般法人である同社担当者様が不動産売却を進める上で難易度の高い内容でしたが、安心・安全な取引と価格の最大化を実現すべく、ご支援いたしました。

目次

不動産売却業務に対する不安の解消~売却窓口業者の選定

大阪有機化学工業様の本社は大阪ですが、遊休資産となった事業所の所在地は千葉県にありました。事業所閉鎖後は売却を視野に入れていたものの、頻繁に不動産取引を行っているわけではなく、所管のコーポレート部門がある本社と事業所が離れていることから、売却に係る関連業務を進めていくことに不安を抱えられていました。その際、当社担当者からお声がけさせていただく形で本件でのお付き合いがはじまりました。お話を伺う中で、売却時の価格感やリスク、スケジュールについて丁寧な説明・提案を重ねた結果、売却業務の専任窓口として引渡し完了までの業務を一括して受託いたしました。

提案書の一例

リスク・スケジュールを考慮した売却準備

本物件は倉庫兼出荷事業所として操業していた経緯があり、住宅や事務所と比べると企業活動に伴い事業所内で化学物質を保管・車両への積み込みをすることから、土壌汚染が生じている可能性がありました。他にもアスベストなどを含めた環境リスクや既存建物の活用可否が買主の懸念材料となる場合があるため、不動産取引時に支障の無いよう予め準備を進めました。また、権利関係においては隣接地との間に越境物の存在や、本物件の建物に未登記部分があり、登記上と実際の建物面積に相違が確認されたため、第三者や登記上の権利を明確にする必要がありました。お客さまの安全・安心な取引や価格の最大化実現の阻害要因を解消すべく、取引時リスクの対応やそれに伴い必要となる調査、手続についてもサポートすることで、契約に至ることが出来ました。

建物が「未登記」の場合のリスク

また、不動産取引は高額であることから法人の利益・損失に大きな影響を与えるため、売買契約・引き渡しのタイミングは決算とも大きく関係します。今回は決算前の事業年度内に取引を完了させるため、逆算して売却業務のスケジュールを組み、準備から引渡しまでに行うタスクについてそれぞれの業務分担をわかりやすく可視化した点も、スムーズな取引となった一因として挙げられます。

想定スケジュールとタスクの一例

物件を最大限評価した検討者との取引により成約

当社では、売主様が上場企業であることの安心感や、本物件の一部建物が危険物倉庫としての構造や設備の基準を満たし、許認可を受けている点を評価する検討者が現れると考え、買主候補となる一般法人に加え不動産仲介会社も含めた当社のネットワークで、幅広く検討顧客を募りました。購入検討者は、既存建物を解体し新築を前提として事業を行おうとする法人が多くを占めていましたが、想定した通り土地のみでなく既存建物の価値を評価していただける検討者が購入意向を示し、売主様の想定を超える価格での成約を実現することができました。
三菱地所リアルエステートサービスでは、法人様所有の遊休資産の処分や生産拠点の統廃合など企業不動産の売却に関する多様なニーズに対応しています。事業所や倉庫の不動産売買についてお悩みでしたら、是非お気軽にお問い合わせください。

三菱地所リアルのネットワーク

POINT

  • 取引に係るリスクを事前に洗い出し丁寧に対応を進めた
  • 既存建物を使用する買主が現れる可能性を探り、広く紹介を行い既存建物を使用する買主への売却を実現

※本事例の内容は公開当時のものです。

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