企業アイデンティティを守りながら
世代交代後の事業再構築までサポート
株式会社桂川精螺製作所 様
https://katsuragawa-seira.com/
株式会社桂川精螺製作所様は、1938年の創業以来一貫して塑性加工技術による自動車、家具・家電、建築関係の部品を製造・販売をおこなっています。さらに、製品の製造のみに留まらず金型・工具を自社開発および製作もおこなっており、機械部品までも社内での加工が可能な老舗企業です。
桂川精螺製作所様は1938年の創業以来、「ものづくりのまち」として知られる東京都大田区に本社を構え、自動車などで使用する特殊ねじを中心に加工・製造されている老舗企業です。長い歴史と高い技術力を持つ桂川精螺製作所様の施設はテレビドラマのロケ地となるほど象徴的な下町の風景でしたが、それら設備の老朽化を機に、本社社屋や工場も含む約5,600坪という広大な敷地の有効活用について、時代の流れに合わせた次の一歩を模索されていました。
この件について、三菱地所を通じて当社宛にご相談をいただくことになりましたが、敷地内には所有地と借地が複雑に入り組んだ権利形態や工場用地として長年使用されてきた故の土壌汚染などの課題を抱えていたうえに、桂川精螺製作所様の社内では経営陣の世代交代もあり、新体制の桂川精螺製作所様は今後の方針について決めかねている状況でした。
目次
企業アイデンティティに寄り添い、お客様理解を深めたご提案
そこで当社は新体制となった桂川精螺製作所様に対して、これまでの足跡や実績を重視しながらも更なる飛躍への想いに寄り添いながら、今後の資産活用に関してコンサルティングを開始しました。
企業アイデンティティの観点から、創業の地であり日本のものづくりの中心でもある大田区に拠点は維持すべきと判断。土地の一部は不動産価値の最大化を図ったうえで売却し、残りの土地に新たな本社社屋と研究棟を建設するプランをご提案しました。本社工場で行われてきた加工・製造事業については、既存の掛川工場を再整備して機能を移転。同時に物流拠点をはじめとするサプライチェーンも見直し、効率的な事業体系を再構築するというこのプランを採用していただきました。
工場用地の対応から研究棟建設、機能移転まで。三菱地所グループの力を最大活用
不動産価値の最大化に向けては、敷地の権利形態などを整理し直し、土壌汚染に関しても各種専門家と共にプロジェクトチームを立ち上げるなどして諸問題を一つずつ解消。また、新社屋と研究棟の設計監理、掛川工場の再整備などに関するマネジメントは三菱地所設計が行い、当社は今回のプロジェクト全体をマネジメントする一方で、土地の売却と、掛川工場への機能移転や従業員様の転居に関するお手伝いをさせていただきました。また、未利用地だった部分に関しても収益性追求の為、暫定的な有効活用として当社ソリューションのパーキング経営支援サービスを採用していただきました。
不動産取引に終始しない、お客様の想いを大切にするコンサルティング
今回は、世代交代・経営陣刷新という状況の中でお客様の想いに寄り添ったプランをご提案させていただきました。
老朽化施設や工場用地など整理が困難と思われるアセットについても、単純な不動産売却に終始せずプロジェクト開始から約6年という長期にわたり当社ソリューションのご提案を採用していただいたことで、より深く細かくコンサルティングをさせていただきながら、効率的な事業体系の構築をサポートさせていただきました。
当社としても最善のソリューション提供で貢献出来たプロジェクトであり、桂川精螺製作所様にも課題解決につながったとお喜びいただけました。
※本事例の内容は公開当時のものです。