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庭園で武蔵野の自然に触れる

東急電鉄二子玉川駅から車で10分ほど進み、曲がりくねった用水が流れる閑静な住宅街を抜け、丘陵地に差し掛かったところに、小ぶりながら歳月を感じさせる門が見えてくる。門の先には外の住宅地とはまったく異なる空気感をもった森へと道が続いている。川を渡ると、繁みはいっそう濃くなり、木々が覆いかぶさるように緩やかな坂が続く。気づくと坂には美術館のバナーが立っており、そこには控えめだが曜変天目の写真があしらわれている。川を流れる水音に耳を傾けつつ、坂を登りきると急に視界がひらけ、広いロータリーに出る。


静嘉堂文庫のバス停のそばに静嘉堂の門が


岡本静嘉堂緑地内を流れる小川


川を渡ると美術館にむかう緩やかな坂道が続く


坂道を登りきると噴水池を囲むロータリーがあり、まるでどこかの邸宅に迷い込んだかのよう

ロータリーの真ん中には噴水池があり、その向こうに近代的な建築の「静嘉堂文庫美術館」が建つ。さらにその右手には和漢の古典籍を保存する専門図書館「静嘉堂文庫」の洋館が建っている。「静嘉堂文庫」は桜井小太郎(1870~1953)の設計により、1924年(大正13年)に建てられたもので、鉄筋コンクリート造2階建スクラッチ・タイル貼りで、当時のイギリス郊外住宅のスタイルを表現した瀟洒な外観は、そこだけまるで時間が止まったかのような雰囲気を醸している。


ひととき、ここが日本だということを忘れてしまう佇まいの静嘉堂文庫

2つの建物が建つこの場所は「岡本静嘉堂緑地」と呼ばれる丘陵地の頂上に位置しており、周囲の森が住宅地から完全に隔絶した空間を作り出している。美術館という、非日常を体験するにはこれ以上のロケーションはないだろう。

ロータリーの奥へ進むと武蔵野の面影を色濃く残した、四季折々のさまざまな樹木や花々を楽しむことができる庭園が広がっている。とりわけ美術館入口脇のギンモクセイや美術館南側斜面の梅園は見事。美術館館内と庭園からは美術館南側に広がる多摩丘陵の景色が望め、天気の良い日には富士山の姿も拝むことができる。庭園内にはこの景色を見るのに最適な場所として見晴台も設置されており、ぜひ立ち寄っていただきたい場所だ。


この秋、庭園に新たに設置された見晴台


見晴台からは世田谷の街の向こうに多摩丘陵、さらにその向こうには…


冬の晴れた日には富士山が望めることも


春になれば梅が咲き誇る庭園の散策路