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歴史をつなぐカフェと庭園

同館の美へのこだわりは館内の外にも広がる。元々、同館の立つ小涌谷のこの地は、明治10年代に実業家らによって温泉場が開かれ、風情ある旅館やホテルが建造されるようになった。その中のひとつであった欧米人向けのホテル「開化亭」の跡地に岡田美術館は建っている。同館の山側の約15,000㎡の土地に広がる庭園は「~湧水・樹木の生命力~自然の恵みを感じる庭園空間」をコンセプトに掲げ、自然との調和を重視して設計されている。


古き良き時代の日本家屋の表情をそのままに留めたカフェ「開化亭」。


静かな池を前にここだけ刻が止まったかのよう

この庭園の入口には、その地の記憶として「開化亭」の名がつけられた昭和初期の日本家屋を改装した飲食施設が建てられている。鹿威しの音が響き、小さな瀧が池に注ぐ庭園を眺めつつ、居心地の良い和の空間でくつろぎながら、お弁当や名物の豆アジ天うどんや、絶品の珈琲が楽しめる。庭園で繰り広げられる箱根の四季折々の変化、日本家屋ならではの和の空間に、季節の食の組み合わせから、自然の美を五感で堪能できる。


箱根の粋人に招かれたかのようなひとときを絶品の珈琲とともに過ごせる

風神雷神と足湯が箱根の定番に?

展示を鑑賞し、庭園を散策した後に、ぜひ立ち寄っていただきたいのが、日本画家・福井江太郎氏による大壁画「風・刻(かぜ・とき)」だ。俵屋宗達の代表作である国宝「風神雷神図屏風」。この世界的に知られた絵は、宗達以後、尾形光琳や酒井抱一といった琳派の継承者達により摸写、模倣が重ねられてきた。

400年の時を経て描かれた「風・刻」もまた琳派の継承に連なるものだが、これまでとは大きく異る、実に縦12メートル、横30メートルにも及ぶ、総計640枚の金地パネルに描かれた巨大なもので、そのスケールに圧倒される。作品の保護を兼ねた美術館外壁のガラス面には、箱根の天地が映り、風神雷神が現実の雲に乗り、空を駆けるようでいて、他では味わえない迫力だ。


風神雷神を前に歩き疲れた足を休める。なんという贅沢

この「風・刻」を鑑賞しつつ、ゆったりくつろげるのが、大壁画前に設置された「足湯カフェ」。アルカリ性の泉質で鑑賞、散策後の疲労回復にはぴったりの100%源泉かけ流しの足湯に浸かりながら、プレミアムコーヒーやココア、これからの季節にはパフェやソフトクリームも楽しめる。なんだか至れり尽くせりの美術館と言える。

その歴史を刻みだしたばかりの岡田美術館だが、コレクション、庭園、足湯と箱根の魅力を十分取り入れた美の殿堂は、箱根を訪ねる際の定番となりそうだ。

美術館情報

岡田美術館

開館時間 9:00~17:00 ※入館は16時30分まで
休館日 会期中無休 ※12月31日、1月1日は休館
企画展:各企画展情報を参照
入館料 一般・大学生:¥2,800/小中高生:¥1,800
※料金はいずれも消費税込み。
※団体割引(10名以上)あり。
※障害者手帳をお持ちの方の割引あり。
美術館ご利用の方は、駐車場・足湯入湯料無料
庭園・足湯のみご利用の方は、1時間駐車場無料(以降1時間につき500円)
庭園料:300円
足湯入湯料:500円
交通機関 小田急箱根湯本駅より箱根登山鉄道で約35分、小涌谷駅で下車。伊豆箱根バスもしくは箱根登山バスに乗り換えて約2分、「小涌園」下車、徒歩すぐ。
小田急箱根湯本駅より伊豆箱根バスもしくは箱根登山バスに乗り換えて約20分、「小涌園」下車、徒歩すぐ。
JR小田原駅で伊豆箱根バスもしくは箱根登山バスに乗り換えて約35分、「小涌園」下車、徒歩すぐ。
住所 〒250-0406神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷493-1
公式ウェブサイト http://www.okada-museum.com

展覧会情報

『特別展 魅惑のガラス ガレ、ドーム展 東洋の美に憧れて』

会期:2017年4月8日(土)〜7月21日(金)
公式サイト http://www.okada-museum.com/exhibition/

『特別展 歌麿大作「深川の雪」と「吉原の花」 138年ぶりの夢の再会』

会期:2017年7月28日(金)〜10月29日(日)
http://www.okada-museum.com/exhibition/next

美術館をさらに楽しむ情報

『国立博物館メンバーズパス』販売開始

岡田美術館では小林忠館長によるギャラリートークをはじめ、各企画展にあわせて、館長やお招きした専門家による講演会も開催しています。また不定期ながら、「開化亭」において特別なランチコースを提供する会を催しています。いずれも公式サイトの「イベント」ページで紹介していますのでぜひご確認ください。

箱根に行ったらぜひ立ち寄りたい

歴史ある避暑地である箱根には歴史ある建築が似合う。政財界人や文化人、芸術家も足繁く通った箱根には三菱ゆかりの建築も少なくない。ここに紹介する箱根湯本の「旧岩崎家別邸」をはじめ、芦ノ湖畔の岩崎小彌太別邸跡地に建つリゾートホテル「山のホテル」、岩崎彌太郎の三男康彌の別荘を譲り受けた「強羅環翠楼」などがある。歴史的な建築とはまた違った楽しみに溢れた人気のアウトレット「御殿場プレミアム・アウトレット」も箱根に近い。こちらも箱根を旅する際に、ぜひ立ち寄りたいスポットだ。

旧岩崎家別邸

箱根湯本駅に近い箱根湯本温泉郷に建つ「吉池旅館」。その敷地にある一万坪に及ぶ回遊式庭園に『国登録有形文化財 旧岩崎彌之助邸別邸和館』がある。明治37年(1904年)に三菱財閥第二代総帥・岩崎彌之助の別邸として建てられたものだ。岩崎家の建築技師・清水仁三郎の設計によるもので、木造平屋建・入母屋桟瓦葺・銅板葺四方下屋付き数寄屋となっている。
回遊式庭園にはすぐ横を流れる須雲川から取り入れた清廉な流れが注ぎ、池には多くの錦鯉が泳ぐ。春は樹齢150年以上の山桜やツツジ、夏は紫陽花、秋は紅葉と、明治に造園された当初の景観そのままに、いまも四季折々の風情が息づいている。

また、徳川家16代目から継承されてきた茶室「真光庵」、元老山懸有朋公ゆかりの茶室
「暁亭」も見逃せない。彌之助の見た庭園を望める部屋での宿泊はもちろん、庭園散策と日帰り湯、食事を組み合わせたプランなど、気軽に趣のある建物と名湯が楽しめる。

所在地 神奈川県足柄下郡箱根町湯本597 TEL 0460-85-5711
最寄り駅 箱根登山線「箱根湯本」駅下車
公式ウェブサイト http://www.yoshiike.org

御殿場プレミアム・アウトレット

ポーラ美術館へもアクセスしやすい御殿場側からのルート。このルートの要となっているのが、日本におけるプレミアム・アウトレットのフラッグシップ店として、国内最大級のショップ数を誇る「御殿場プレミアム・アウトレット」です。なんといっても、目の前にそびえる世界文化遺産の富士山が見ながらの、最高のショッピングが楽しめます。箱根の美術館への旅の行き帰りに立ち寄ってみてはいかがでしょう。

所在地 静岡県御殿場市深沢1312 TEL 0550-81-3122
公式ウェブサイト http://www.premiumoutlets.co.jp/gotemba/