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1日では回りきれない「総合文化展」。
その時にしか見られない「特別展」

東京国立博物館での展示は「総合文化展」と「特別展」の2つに分かれている。まず、「総合文化展」は東京国立博物館が所蔵する作品や寺社などから寄託を受けている作品を展示する、同館の要となる展示であり、各館が特色のある展示が行われている。

本館は別名「日本ギャラリー」と呼ばれ、2階は「日本美術の流れ」と題して、縄文時代から江戸時代まで時代を追って、国宝や重要文化財など所蔵の名品が展示されており、生きた美術史が堪能できる。そのうち、第2室の通称「国宝室」では常に国宝1点のみを交替で展示(絵画・書跡のみ)しており、お正月には長谷川等伯の「松林図屏風」が展示されることが多く、これを楽しみにしているファンも多い。1階は彫刻、陶磁、刀剣などの分野別展示と企画展示で構成されている。国宝や重要文化財が居ならぶ展示室を見て、「素晴らしいコレクションの数々。通り過ぎてしまうことはできないものばかり。どれも見入ってしまいます」と羽田さん。


本館展示室。そこかしこに、国宝、重要文化財が並ぶのはトーハクならでは


本館2階にある「国宝室」。室内の左手にはその年の展示スケジュールがある

平成館は1階の考古展示室において、考古遺物で石器時代から近代まで日本の歴史をたどる「日本の考古」が展示されている。

2013年にリニューアルした東洋館は「アジアギャラリー」として「東洋美術をめぐる旅」をコンセプトに、中国、朝鮮半島、東南アジア、西域、インド、エジプトなどの美術と工芸、考古遺物が展示されている。吹き抜けの展示空間には大きな中国の仏像が展示されており、印象的な場所と言える。


東洋館はさながら仏像ギャラリー。「吹き抜けの空間が気持ちいい」と羽田さん

法隆寺宝物館は1878年(明治11年)に法隆寺から皇室に献納され、戦後国に移管された宝物300件あまりを収蔵・展示している。正倉院宝物と双璧をなす古代美術のコレクションとして高い評価を受けている。他の展示室と比べ、比較的抑えられた照明の空間に展示物が整然と陳列されており、静謐な空間は独特な雰囲気を醸している。

黒田記念館は洋画家・黒田清輝(1866~1924)の遺言により、彼の遺産によって建てられたもの。黒田清輝の油彩画約130点、デッサン約170点、写生帖などを収蔵しており、特別室と黒田記念室に展示されている。同館は2015年に耐震工事が施され、リニューアルオープンしている。


黒田記念館の展示室。ここでいつでも黒田清輝の作品に出会えるって知っているのは私だけ?

もうひとつの「特別展」とは、外部の主催者と共同で開催する企画展のことで、本館1階の大階段裏の特別5室で行われることもあるが、通常、平成館の特別展示室で行われている。2017年は特別展「茶の湯」(4月11日~6月4日)、日タイ修好130周年記念特別展「タイ ~仏の国の輝き~」(7月4日~8月27日)、興福寺中金堂再建記念特別展「運慶」(9月26日~11月26日)が行われる。

通常は閉館している表慶館では稀に特別展が行われることもある。2015年、2016年には立て続けに、カルティエ、ブルガリなどのハイブランドジュエラーによる展覧会が行われ、表慶館のクラシカルなたたずまいと相まって、印象的な展覧会となった。